内容説明
権力と対峙するリスクを冒そうとしない研究者・有力メディアには絶対に書けないアメリカによるテロの歴史。唯一の超大国・アメリカの行なってきた諸々の秘密・破壊工作の実態と相互の関連性を具体的な事実に基づいて検証し、国家テロの意味を深く洞察。秘密工作・破壊工作に関する事項索引と工作にかかわった人物らの詳細な人名索引を付す。
目次
秘密工作または国家テロ
対東欧工作
イタリアのテロ組織
ラテン・アメリカの戦い
ベトナム戦争
秘密工作と犯罪組織
キプロスの闇
秘密工作と外交
アメリカの権力闘争
中東の石油と宗教
アジアからバルカンへ
コントラ支援の舞台裏
アメリカの麻薬経済
電子政府の恐怖
二一世紀のアメリカ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
T坊主
11
なかなかの力作だが、端折って読んだ。アメリカの裏面(暗黒部分)が書かれた書。状況が変われば、田中首相のようになったり、阿部首相のようになる、アメリカの考え方ひとつで、日本が軍備ができたり、出来なかったりと。結局資本主義にしても、共産主義にしても、支配したい人間が多すぎて、汚い手も使って主権を獲得しようとしている事。それは今でも世界中で行われている事でしょう。そして、中国国内でも今熾烈な戦いが行われているのではないかな?。2016/01/30
mit
2
日本のアメリカ重視外交には賛成だが、アメリカの裏の顔については知っておくべきであろう。それにしてもこの本の読みにくさといったらない。次々と登場する人物、組織の名前が覚えきれず、かなりの忍耐力が必要。正直しんどいという印象。
cronoq
2
サブタイトル「アメリカによるテロの歴史」そのまんまの内容。全世界で行われた合衆国情報機関(OSS、OPC、CIA、FBI等)による政府転覆工作、要人暗殺、民衆虐殺、武器密輸、麻薬密輸、そして合衆国内での国民監視活動の実態が、活動のキーマンの実名と出典を背景に詳細に述べられている。基本的に事実関係がはっきりしている事項のみを述べ、憶測は差し挟まない執筆方針にも好感が持てる。各章に簡単な人脈図が掲載されているのもわかりやすくて良い。これだけ良く調べたなとの印象。書名が意味不明なのが最大にして唯一の難点か。2011/07/15