内容説明
端麗な容姿、美しい妻、大手商社支社長の肩書―誰もが羨む人生を歩む高柳光己は、しかしその実、利己的な身内に囲まれ鬱屈とした日々を重ねていた。そんなある日、光己は妻の浮気が元で熾津組若頭・熾津臣に強請られ、凌辱されてしまう。執拗に繰り返される行為に理性を蝕まれていく光己だったが、次第に奇妙な解放感と安らぎを感じはじめ…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
辺辺
18
虫偏シリーズのスピンオフ作品。今回も大満足な一冊でした。沙野作品の特徴としては、人間の深層心理のトラウマが上手く描かれている処だと思う。五年後のSSも大変美味しかったです。この世界観が大好き。そして、沙野ワールドには「淫靡」という言葉がよく似合う。この作品はややドライな感じもまた素敵。久しぶりに仔蛇のお話も再読したいな。2017/03/31
なみ
14
重量級の話だった…ついていけた。楽しめた(笑)巻き込まれた受、光己は一見不憫というか可哀想に感じるものの現状押さえつけられて下向きしかできず生きづらかったとこから場所はどうあれ息のできるところにいけたのはよかったのかもしれないなと。このシリーズどの攻もだけど強いなかに弱さがあってその弱さを癒す受への執着がすさまじいし受の強さもすさまじい。2020/03/27
cikorin06
11
登録漏れ、既読。奈良さんイラスト表紙、この方は絶対にタダ者じゃない眼力!が半端無い!!!2017/05/24
愛希
8
ヤクザもの。誰もが羨むエリートだけど実は孤独だった受けとヤクザの若頭な攻め。きっかけが攻めの身勝手さと無理矢理でなんだかくっついても腑に落ちなかった。愛というより傷の舐め合いみたいな。『蛇恋』の2人が出てきてのが嬉しかった。 ★★★☆☆2017/04/21
さとみん
4
エリートとヤクザ、社会的には対極にいる二人が出会ったことで起きた化学反応。作者に超重量級と言われてしまったが、やっぱりこの話は大好きだ。今回の書き下ろしはその後の二人が見れて嬉しかった。2017/03/22
