内容説明
「気張ってやらせていただきます」。江戸のおもだった菓子屋四軒を集めての腕くらべ。かつて修業した花月堂の代わりに出る、谷中の新参者・はつねやの音松。対する老舗は江戸じゅうに名がとどろく麹町・鶴亀堂、浅草・紅梅屋、それに日頃から音松に意地悪する同じ谷中の伊勢屋だった。音松の初戦の相手は伊勢屋。決戦の行方と、果てに起きた事件とは?名もなき見世が目指す、江戸一番の菓子職人。甘いものいっぱい、幸せいっぱいの時代小説。
著者等紹介
倉阪鬼一郎[クラサカキイチロウ]
1960年三重県生まれ。早稲田大学大学院中退。草創期の幻想文学会に参加。87年『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。97年『百鬼譚の夜』で再デビュー。ホラー、ミステリ作品があり、近年は時代小説のジャンルにも進出(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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雅
46
安定の内容でした。2021/04/08
むつこ
27
シリーズ2作目。本店でもある花月堂から代わりに「腕くらべ」に参加してほしいと依頼を受ける店主・音松とおはつの若夫婦。小さい見世の和菓子もいいけど老舗の和菓子や店主の存在もいい(意地悪なお店もあるけどね)どんどん登場人物が増えていくがこれから先、話がどう進むか楽しみでもある。2022/10/11
デジ姫
9
読み進めて数ページ、読んだ記憶が・・2021/07/03
エディン
8
江戸有名和菓子屋を集めた腕比べ。花月堂の代わりに参加するはつねや。開業当初から何かと因縁をつけてくる伊勢屋との直接対決。箱庭のような春をテーマにした和菓子。見て良し、食べて良しの和菓子を味わってみたいものです。2023/01/30
ミド
8
菓子比べで有名になった店の様子をうかがう同業者。しかしその手は職人にしてはきれいで……そこでとおかしいと気づくかと思ったら、猫の様子が変だったからってそっちかよ。2021/07/11