内容説明
「一番上等なのは、自分を見くびらせる楽しみの術を知っている男だと思う」と語る山田詠美。彼女が敬愛する魅力溢れる14人の作家と語り合う愛の衝撃とそれぞれの生きざま。強烈な恋愛観と独自の知性がしだいに解き明かしていくものは、愛の正体と人生の秘けつの数々。なぜか人の心を裸にする話術が冴えわたる極上の対談集。
目次
風俗と文学―石原慎太郎
口説く快感、溺れる悦楽―伊集院静
エロティックな処世術―井上陽水
運命に逆らってはいけない―大岡玲
インモラルの快楽―大沢在昌
小説を書くこと、読むこと―奥泉光
唯一のブランドを紡ぐ視線―京極夏彦
シンプルで透明なところへ―佐伯一麦
SMは人生の特効薬―団鬼六
「メス化する時代」の男と女―西木正明
楽し懐かし高校時代―原田宗典
人生はすべて色事でよし―水上勉
私たちの修行時代―宮本輝
愛と知性のロジック―村上龍
著者等紹介
山田詠美[ヤマダエイミ]
1959年東京都生まれ。85年「ベッドタイムアイズ」で文芸賞を受賞しデビュー。87年「ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー」で第九七回直木賞受賞
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感想・レビュー
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佐島楓
13
京極夏彦さんにハマっていた頃キープした本。今読むとエロスだけでなく小説に対する姿勢にも影響を受けそうな対談があちこちにあった。私にとって反省させられる面が多々ある。自分がいいと思っても、他者にはその限りではないということは読メでも教えていただいたことだ。それは忘れないようにしたい。2011/12/20
内緒です
7
やっぱ詠美さんはカッコイイ!中上健次さん読みたくなりました。2012/04/22
takakomama
2
詠美さんが30代の頃、男性作家14人との対談集。皆さんの写真が若いです。風俗や小説を書くこと、文学賞、作品にこめた思いなどを語っています。世間の評価と本人の思いは一致しないことも多いのですね。デビューすることよりも書き続ける方がたいへん。2016/11/21
♋︎
1
立ってるだけで不遜な女性をわたしは尊敬してしまう。2018/07/31
tatamailove
1
斎藤孝「質問力」が引用しており、興味を持ったので読みました。 本文中に、ハッと気付かされるような箇所がありました。例えば井上陽水との対談で、「…やっぱり、“言葉にならないもの”という感じが大切なのよね。…(中略)言葉にならない部分が芸術であって、形を創ろうと努力するのがアーティストなんだろうとね。」 2012/12/07