内容説明
一年に一度でいい。熱く、熱い、夜が欲しい。9年ぶり、2作目の長編小説。
著者等紹介
益田ミリ[マスダミリ]
1969年大阪生まれ。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mayu
72
久し振りの長編ということで楽しみに読んでみた。1度だけ…熱い思いをしたい。現実は厳しくて夢は儚い。姉妹が一緒に住み妹のひな子はお金持ちの叔母の清子さんとブラジル旅行へ、一方姉の弥生は毎日、介護の仕事に勤しむのだった。我慢や忍耐し過ごしてる日々から、二人の行く末が少しずつでも好転する事を願ってしまう。2019/02/06
野のこ
72
ミリさんのリオの旅から物語ができたのかなぁ。日々の何気ない、いろんな感情がリアルでドキッとしました。ふとした瞬間にミリさんの存在を感じられる小説。エッセイも漫画も好きだけど、小説も好き(結果 全部好き 笑)「ミックスジュースみたいにミキサーにかけたら、どんな言葉が出来上がるんだろう」「ネモフィラの花のような青空」っていう比喩が気に入りました。365日のうち1度、リオのダンサーのように華やかな注目を浴びなっくったて人生は悪くないもんだ。ラストはふわっとした終わり方でした。続くのかな?2018/10/23
sofia
56
益田ミリさんの小説は初めてでした。『すーちゃん』だとちょっとした「チクッ」も、小説だとズキズキと表現されますね。よく考えれば、こちらの方が「現実」的なのだろうが、すーちゃんの方が身につまされるのが少ない分、好きかな。2019/01/11
さとか
55
人生がイマイチうまく回らない2人姉妹。妹は叔母に誘われてブラジル旅行へ。姉はバツイチで介護の仕事をコツコツこなす。妹の、目に入るもの全てが結婚への出会いに思えてくる感覚、分かるなぁ。その結果、周りが見えずに空回りしてしまうのも。お姉ちゃんは、自分の基準値以上の夢を見て、今の自分をなんとか変えたいと足搔こうとする。それもわかるよ、分かる。女性って、ほとんどがこういう感情あるんじゃないかな?この姉妹に、叔母さまのようなしなやかさが芽生えますように。面白いです、オススメ👍2021/08/13
きさらぎ
54
「一度だけ」普段の自分なら絶対しないようなことを勇気を出してしてみる。うまくいくかもしれないし失敗するかもしれない。でもそれが次につながることもある。登場人物がみな誰にもすがらず小さな何かに挑戦している。「1週間毎日何か新しいことをしてみる」とか楽しそう。年齢相応の美しさをもち、いつもみんなの中心にいる清子が、仕事も旅も恋も夫との日々も何もかもしたいことをし尽くした人生を有終完美と振り返る。「一度だけ」の人生。いつも自分自身を好きでいられるように生きていけたら幸せだ。「いつか」はこない。 2019/02/07