公事宿事件書留帳 悪い棺

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  • サイズ B6判/ページ数 291p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784344004382
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

米屋の主・十左衛門の葬列の棺めがけて、石を投げた少年・修平が「鯉屋」の座敷牢に入れられる。悪戯にしても質が悪いと人々は呆れるが、菊太郎だけは修平の話しぶりからその賢さに感心し、棺に石を投げつけた理由を問いただす。誰にも心を開かなかった修平だが、菊太郎の人柄にひかれ、亡き十左衛門の極悪非道を訴える。菊太郎は修平を助けようと、一計を案じるが…。市井の弱き人々を助け、傲慢な権力者たちにお灸をすえる公事宿(現代の弁護士事務所)「鯉屋」の居候・田村菊太郎。彼の活躍を江戸時代の京都を舞台に描く人気時代小説シリーズ最新刊!表題作ほか全六編を収録。

著者等紹介

沢田ふじ子[サワダフジコ]
1946年愛知県生まれ。愛知県立女子大学(現愛知県立大学)卒業。73年作家としてデビュー。「陸奥甲胄記」「寂野」で第三回吉川英治文学新人賞を受賞
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

9
「釣瓶の髪」小料理屋で「井戸から髪の毛が出てくる」という話を聞いていた、川魚料理屋・美濃七の若旦那清太郎の顔が変わる。彼は古株の女中お重から、先代の娘で病で亡くなった清太郎の妻・お夏の幽霊を見たと言われたのだ。清太郎は見込まれてお夏の夫となったが、すぐにお夏と先代が死に、彼が当主となっていた。お夏が100両要求すると聞いて具体的な額に不審がる菊太郎は、お重の跡をつける。先代の旦那の手がついたお重と、清太郎に出世の先を越された古株の番頭・松三が組んだ狂言だった。2003/12/30

kazu@十五夜読書会

3
文庫購入読了済み(ハードカバーもダブル登録で、共読本に反映させる)公事宿事件書留帳シリーズ9巻。① 闇の掟 ② 木戸の椿 ③ 拷問蔵 ④ 奈落のみず ⑤ 背中の髑髏 ⑥ ひとでなし ⑦ にたり地蔵 ⑧ 恵比寿町火事 ⑨悪い棺 ⑩ 釈迦の女 ⑪ 無頼の絵師 ⑫ 比丘尼茶碗 ⑬ 雨女 ⑭ 世間の辻 ⑮ 女衒の供養 ⑯ 千本雨傘 ⑰ 遠い椿 ⑱ 奇妙な賽銭 ⑲ 血は欲の色2012/11/07

mitsuru1

1
シリーズ第9弾連作6短篇集。2009/04/17

笑顔千両

0
シリーズ9作目、京都のお婆は魅力的だという話が二作品と、遊女屋の少女が物狂いのフリを装って親の商売を辞めさせようとした話、葬列の棺に石を投げた気の強い小童の隠された事情から露見した強欲な商人の守銭奴ぶり、子供が絡んだ話が多かった気がします。2023/09/02

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