内容説明
小さなつまずきに大泣きしたり、急にいろいろ嫌になったり。かと思えば突然前向きな気持ちになったり―。ゆるやかに過ぎていく日々が、たまらなく愛しい青春の物語。実家を離れてはじめてのひとり暮らし―ベジタブルハイツ物語2。
著者等紹介
藤野千夜[フジノチヤ]
1962年福岡県生まれ。千葉大学教育学部卒業。’95年「午後の時間割」で第14回海燕新人文学賞、’98年『おしゃべり怪談』で第20回野間文芸新人賞、’99年『夏の約束』で第122回芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おーうち
6
大学一年生のさやかの物語。帰省とかバイトとかカフェテリアとかそんなことあったなと思い出し読んだ。著者も若いんかなとプロフながめて少しびっくり。2016/04/17
みるくるみ
6
ずいぶんと昔に読んだ『ベジタブルハイツ』の名付け親のさやかが主人公だったと途中で気づきびっくり。さやかの一年目のキャンパスライフは私自身にも通ずるところがあり、とても面白かった。まあ、私はさやかほど恋愛体質ではないけれど…気がついたら変な人に言い寄られてるというのは私もよくある(笑)必死の形相で自転車漕いでるときにナンパされたり、とか色々。やっぱりさやか同様、変な人を引きつける何かがあるのか?そんな私も反田ちゃんみたいな友達が欲しい!2013/09/08
ももも
4
短時間で読破。 どこにでもいそうだけど鈍感でワガママで変な人にモテる主人公さやかにイラっとしながらも結局楽しく、時々吹き出しながら読みきってしまった。 癖があり共感しづらい主人公を、醒めた雰囲気で描写する地の文に引き込まれてしまう。 文章のテンポが若いなあと思っていたが、著者が1962年生まれと知ってびっくりした。2016/02/11
バーベナ
4
大学1年生の暢気なさやかちゃんの日常。心穏やかに読み終わったとき、自分が大人になったことを感じた。以前ならちょっとした怒りを感じたかも。2011/01/21
サト
3
表紙のさやか(と思われる絵)、どぎつい。ベジタブルハイツの大家の娘、山本さやかの、浪人明けの一年間の物語。両親・兄・愛犬のシッポナに囲まれ、父親に気を遣われちやほやされ不自由なく成長したさやか。甘ったれでわがままで傲慢。といった印象。恋人・ダイちゃんとの喧嘩はさやかがうざくてうざくて仕方なかった。ダイちゃんは寛大だ。全体通して大きなエピソードがあるわけでなく、さやかに萌えるわけでもなく、平坦で平和。しかし疲れず読めるし文章が好きな部類。続編が出たら読みたいくらいな好き。2015/11/08