ベジタブルハイツ物語

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  • サイズ B6判/ページ数 228p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784334924553
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

自分にもなにか取り柄があったらいいのに、なにかあったら―。芥川賞作家が描く、「目立たない」人々のゆるやかで切実な日々。

著者等紹介

藤野千夜[フジノチヤ]
1962年、福岡県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、出版社に勤務。’95年「午後の時間割」で海燕新人文学賞を受賞してデビュー。日常を軽やかに描きながら、すべてをやさしく抱きとめるような空気感を持ち、’98年には『おしゃべり怪談』で野間文芸新人賞を、2000年には「夏の約束」で第122回芥川賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

90
私もこんなしゃれっ気のある名前の部屋に住んでみたい。同じ間取りでも、いろんな人生の時が流れているんだよね。アパートだから住んでいる人も若いし・・・老人アパートでこんなところがあったらまた面白いかも~。その部屋の中だけがココロを緩められるような空間が広がるベジタブルハイツ・・・。隣近所と親密って訳でもなく、全く知らん顔ってことでもなく・・・けど、ドアの鍵をかけてしまえばだれにも邪魔されない空間・・・。そんな何でもないことが描かれているけど飽きることなくラストにたどり着いてしまった。2014/01/13

mikipon

17
初読の作家さん。タイトルに惹かれて読んでみたが、大きなインパクトはなく、普通、平凡、ありがちが貫かれていた。それが、この本の良さであり、ねらいなんだろうけど、かなり面倒くさい人だなーと思われる人が、大家さん一家にも、住人にも多し・・・それぞれの住人のアレコレが断片のように書かれているけど、個人的にはもう少しその後の展開を読みたかったし、大家さん一家との絡みも読みたかったと思う。2016/01/07

ち~

12
「ベジタブルハイツ」という、野菜の名前が各部屋に付けられた二階建て、ワンルームのアパートの住人と、アパートに隣接する大家さん一家の、地味な日常を書いたお話。他人の家を覗き見するかのような気分になる楽しさがありましたが、あまりにも平凡な日常で、反対に退屈に思う人もいるかも?と思いました。日常の些細な出来事をゆるゆると楽しませてくれる不思議な一冊でした。2014/09/06

ほのぼの

10
こんなふうに日常が淡々と書かれてる話は結構好きなんだけど、この話は登場人物の多くの人達が、ちょっと嫌な感じを持っていて、その嫌な部分が私には受け容れられない嫌さとでも言えば良いのか…。大家さん一家も一見平和そうなんだけど何か嘘臭い感じとか…。私とは相性が悪くちょっとしんどかったなぁ…>_<… もっと分厚い本だったら途中で読むのを断念してたかも(ー ー;)タイトルが可愛いので内容もそんな感じなのかと思っていただけに残念だった。余りにも共感出来ない要素が有る作品って読むのが辛いなあ。2014/04/18

なっちゃん

6
現実生活はこんなものかなぁ、とは思うけれど…、大家の娘にも息子にも感情移入できず、つまらなかった。2011/05/30

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