よっつ屋根の下

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  • サイズ B6判/ページ数 247p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784334911096
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報



大崎梢[オオサキ コズエ]

内容説明

勤め先の大病院の不祥事隠蔽を批判し、犬吠の地方病院に飛ばされた父。製薬会社に関係の深い実家を気にして、父についていこうとしない母。都会暮らしが好きなのに、父をひとりにできなくて、ついていったぼく。お母さんを責めないで!と言いながら、密かに自分を責めていた妹。たとえ自分は離れても、いつまでもそこにあってほしい、ぼくたちの「家」。それは、わがままだろうか。家族でいるのが大変な時代の、親子四人の物語。

著者等紹介

大崎梢[オオサキコズエ]
東京都出身。2006年、『配達あかずきん』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ダイ@2019.11.2~一時休止

191
連作短編集。家族4人がそれぞれの視点での物語。それぞれの事情でそれぞれの道を進むがイイ終わり方で楽しめた。2016/09/14

takaC

169
「よっつ屋根」は、四人家族(銚子のお父さん、白金のお母さん、千葉のフミくん、札幌のマリちゃん)の直喩であり暗喩なわけね。ひとつ屋根の家族がふたつ屋根を経てよっつ屋根に至る10年間の話。希望が見えるような結び方ではあったけど、こんな風な家族関係はイヤだな。2016/12/08

たんぽぽ

152
進学のために上京してそのまま居ついてしまった身ですので、東京じゃなきゃダメ!感はあまりないのですが、ずっとエスカレーターで大学までのお嬢さんの中には、確実にいましたね。ご主人の転勤でニューヨークに住むならOKだけど、田舎に嫁に行くなんて絶対にダメ!という人達が…。理屈じゃなくて絶対に譲れない何かが各々にあって、どんなに愛している相手であっても共感できないことにお互いに戸惑う。10年の間に家族それぞれが成長して、最後は明るい気分で読了。2016/09/11

chimako

133
父親の転勤で家族がふたつに別れてしまったあの日から10年。長い年月が家族の有り様も家族の居場所も家族の気持ちも変えてきた。恨んだことも、羨んだことも、後悔したこともあった。一人だけが寂しいわけではなかったと気づいたとき、自分のやるべきことが見えてくる。上手くまとまった物語。白金の高級マンションやら私立のお嬢様学校やら医者の矜恃をかけた内部告発など、まるで自分の生活とは縁がない。なのにこの話が身近に感じるのは銚子の人々やアパートや佐丸の飼い犬春のおかげか。最終章の春のエピソードはうるっときた。2016/10/08

七色一味

131
読破。タイトルの「よっつ」がなんなのか、読み始める前にあれこれ考えた。一家離散の話とか(笑)母親の、銚子に行かない理由がその部分だけを読むとどうしても理解できなくてイライラ。でも、後からそう言うことかとなんとなく納得。全体的にはいい話系なんだろうけど、今一歩踏み込みが足りないのか、引力が弱かった。ちょっと文章が雑かな、とも感じられた。2017/02/08

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