光文社知恵の森文庫
風俗嬢という生き方

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  • サイズ 文庫判/ページ数 294p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334786915
  • NDC分類 673.9
  • Cコード C0195

出版社内容情報

風俗という仕事を選んだ女たちの実情と気持ちを、気鋭の女性ライターがロングインタビューを通して、あぶり出す。

内容説明

風俗業界の黄金期とも言える2000年前後、歌舞伎町浄化作戦などにより影をひそめた2005年前後、そして風俗嬢が「稼げる」職業ではなくなり、むしろ貧困とのつながりが深くなった2016年現在。容赦なく移りゆく時代の中で、風俗嬢という職業を選んだ女性たちのライフヒストリーを女性ライターならではの目線でていねいに描く。

目次

第1章 2000年~2002年(2000年9月取材 性感マッサージ勤務―名古屋からやくざの彼氏を追って上京した20歳;2001年4月取材 「裏風俗」勤務―一人息子と母親を支えるシングルマザーの32歳;2001年6月取材 ヘルス勤務―整形、離婚…ハイスピードで人生を突っ走る24歳;2001年10月取材 ピンサロ勤務―女子高・女子短大出身、良家育ちの「元・奥手」な24歳;2002年5月 ヘルス勤務―どっしり肝のすわった、芸能人レベルの容姿の19歳;2002年8月取材 イメクラ勤務―援交世代の「いまどき」ギャル・25歳)
第2章 2014年~2015年(2014年4月取材 デリヘル勤務―「雑誌に載ってみたかった」と話す22歳;2014年4月取材 デリヘル勤務―母親は元ソープ嬢…ベテランなのに稼げない34歳;2015年4月取材 ホテヘル勤務―ジョブズの言葉をきっかけに風俗入りした35歳;2015年4月取材 回春エステ勤務―会社員から転身した、どんな仕事にも熱心な53歳;2015年5月取材 M性感勤務―二人の子供の育児後、風俗に復帰した31歳)
第3章 2000年~2002年、そして2015年(2000年4月取材 ヘルス勤務―「精神的な結びつきがほしい」…ゲイの友達に恋する25歳;2001年11月取材 ヘルス勤務―歯に衣着せぬ強気発言、達観している21歳;2002年2月取材 ソープ勤務―誇り高く、クールで大人な姉御肌、29歳)

著者等紹介

中塩智恵子[ナカシオチエコ]
1974年生まれ。宮城県石巻市出身。アダルト系出版社を経てフリーランスのライターに。現在はおもに女性週刊誌で執筆。政治家、文化人、芸能人、風俗嬢、ウリセンボーイ等と幅広い取材活動を行う。2002~2006年までタイ・バンコクに在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

lily

10
女性にとってハードルが高い風俗嬢へのインタビュー集。騙されてそのままズルズルと仕方なく…お金欲しさで嫌々ながら…という勝手なイメージがあるが、当たり前かもだけど理由も仕事の感じ方も三者三様。そして何より貴重なのが風俗から足を洗った後のインタビュー。水商売を辞めた後も長い人生は続くのだ。家と職場で読むのは憚られる一冊だったがなんとか読了。タイトルは選ばねば…2024/02/18

hikarunoir

7
批判的にならないインタビュー集は多いが、同性なれば語ったとしか思えぬ清々しさと哀しみの同居した繊細な聞き出し。足を洗った後に聞く話も染みる。2023/09/23

ランフランコ

7
風俗嬢の現役時と引退後10数年経ってからの再インタビューがあるが、現役時代はとりあえず稼げるしみんな相当強がっているんでしょう。これでいいのだと思わねばできないだろうし。でも引退後は普通の生活に幸せを感じる普通の感覚に戻るようだ。リーマンショック、東日本大地震を経て風俗業界も大変な不況のようで、もうかつてのようには稼げないのは知らなかった。性の100円ショップという表現があったが言い得て妙だ。風俗業は心が磨り減るという言葉が印象に残った。2017/12/18

黒頭巾ちゃん

5
▼風俗は離婚事由になるし、浮気と法的にはなる▼最初はピンサロから始める▼動機はお金だけでなく、興味本位や騙されてのケースもある▼魂を削る、身体的に影響が強い▼デリヘル等の出張型は変な客(薬等)が多く、リスクが高い▼15年前より稼げなくなっている。嬢のレベルが上がっている▼嬢の時は、出勤もお金も自由がある。自由の先払い▼昼職経験があれば、嬢を辞めたあとでも金銭感覚は戻る▼法改正により援交の方が稼げるようになるが、身体的リスクは高くなる▼嬢だと色んな人と出会えるのがメリットという声が多かった2021/05/05

kenitirokikuti

4
第3章。01年頃に取材した相手へ、2015年に再インタビューという、かなり珍しい内容▲その1。当時25才、ヘルスとホテトル。新宿浄化作戦のころあがる。いまは飲み屋関係へ。「ほとんどアル中」と語る▲その2。当時21才、ヘルス。おじさん好き。風俗店幹部のおじさんと同棲すると、実質嬢のヒモになったおっさんが女の金を持ち逃げするという始末になりがち。現在昼の仕事(webデザイン)▲その3。当時29才、ソープ。が、翌年に卵巣がんのため引退。ソープでは同僚を「お姉さん」と呼ぶ。他の職では「女の子」など。2017/08/13

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