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内容説明
作家は生涯「人間を見るための旅」を愛した。ときに悲哀を秘めた歴史の地に身を寄せ、ときに生きる意味を求めて異国の地を訪ね、ときに気ままに小さな裏路をぶらぶら歩く。遠藤文学の作品背景となる土地・場所を巡る旅から、狐狸庵節が楽しいユーモラスで遊び心に富む旅まで、妙味あふれる紀行・随想を集成。遠藤周作エッセイ選集の第二巻。
目次
1 そこに住んだ人の人生(歴史の旅;信長のこと;天下を変えたマヌケ男 ほか)
2 異郷にある自分(仏蘭西にいく船に乗って;旅人と猿と;ペナン島の異邦人 ほか)
3 ぶらぶらと小さな裏路を歩いて(はやってない仙台の狐狸庵;秋風に焼くラブ・レター;知らない町を歩いてみたら ほか)
著者等紹介
遠藤周作[エンドウシュウサク]
1923(大正12)年3月27日、東京生まれ。満州大連、神戸と渡り、11歳のときにカトリックの洗礼を受ける。慶應義塾大学文学部仏文科卒。日本人がキリスト教の神と愛をいかにうけとめ、いかに生きるかを、文学のテーマとする。『海と毒薬』『沈黙』などの小説を発表する一方、数々のエッセイを手がけ、いまも多くの読者を魅了し続けてやまない。1996年9月29日逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぷるぷる
4
感慨深そうなタイトルがついているが単なるエッセイ集。「~場所~」ってあるくらいだからほとんど紀行集というか旅日記というかになっている。執筆に向けた取材も兼ねているから単なる趣味か歴史を巡る聖地巡礼が多い。要するに単なる歴史ヲタ。それは確かに面白い。ファンならここに出てきている旅や場所が何の作品として昇華されたのかが分かるのでインサイドストーリーとして興味深いのである。そんな中でも若かりし頃、ペナンで中国人にボッタクられる話が大爆笑であった。2018/10/05
旅行人
0
氏が、歴史小説の元になった土地を旅したときのショートストーリ集。「廃墟」と「遺跡」の違いは非常に良く分かる。それはそこに生きた人の存在を感じられるか否かである。2012/05/25