光文社文庫
黒白の囮 (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 468p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334741105
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

深夜の雨の中、名神高速で自動車事故が起き、運転中の商事会社・社長は即死した。その後、社長夫人が病死し、娘が自宅で絞殺される。ただ一人、アリバイのない社長秘書が逮捕されたが…。冤罪を嫌い“グズ茂”の異名を持つ検事・近松茂道が一歩一歩真犯人に迫るシリーズ第一長編。最初期の短編「殺人へのよろめき」「殺意の審判」を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ばりぼー

42
三十数年ぶりの再読。「百人の罪人を見逃しても、無実の一人を罰するな」を信条とする「グズ茂」検事近松茂道シリーズの長編。至って地味な展開の作品でありながら、個人的には氏のベスト3に入る傑作だと思っています。捜査陣(及び読者)を罠にかけるメイントリックは秀逸で、○○○○○という言葉をこの作品で知りました。今回読み返してみると、「読者への挑戦状」付きでフェアプレーを謳っているものの、根拠の薄弱な推測の積み重ねで少々アラが目立ちますが、昭和の社会風俗も懐かしく十分楽しめました。「刺青」や「能面」も探してみます。2014/08/23

たち

16
冤罪を恐れるあまり、石橋を叩いても渡らない「グズ茂」こと、検事、近松茂道の人柄がとても良かったです。車のトリックや飛行機をつかったアリバイ工作なども見どころ満載ですが、そんなトリックの裏を見透かす検事の冷静で真摯な眼差しが何よりも凄かった…。2016/09/22

一乗寺隼人

5
何故かこれを積読していて今まで読んでいなかったという!本棚に埋もれていた傑作。素晴らしい逸品。因みに、ムシの正式名称は、バルブコアといいます。2016/07/02

bibliophage

4
昭和52年(1977)版の古本で読みました。非常にオーソドックスな推理小説。近松茂道検事シリーズ。読者への挑戦付です。たぶん犯人はわかると思います。2023/07/20

watch_me

3
神津ものではないが、読者への挑戦が付された堂々たる本格である。トリックもさることながら、二転三転する展開と落としどころも見事。

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