内容説明
五十歳とは、憂鬱な年齢である―。昔ながらの商店街で民芸店を営むネジメハジメは憂鬱の種を山ほど抱えていた。妻の実家は借金まみれ、将来が心配な子供たち、愛人問題etc.。泥沼に追討ちをかけるように、ネジメは交通事故まで起こしてしまう。しかし、被害者の風俗嬢との出会いが彼の人生を大きく動かすことに…。ねじめ正一が初めて挑んだ「私小説」の傑作。
著者等紹介
ねじめ正一[ネジメショウイチ]
1948年、東京・高円寺に生まれる。’81年、処女詩集『ふ』でH氏賞受賞。’89年、『高円寺純情商店街』で第101回直木賞受賞。市井の人々の日常を、優しさに満ちた筆致で描き人気を博す
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