光文社文庫
猿島館の殺人―モンキー・パズル

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  • サイズ 文庫判/ページ数 326p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334720025
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

東京湾の孤島・猿島で、ひっそり暮らす猿谷家の人々。その館にフリーライターの葉山虹子が迷いこんだ。ところが、主人の藤吉郎が、密室の書斎で不可解な死を遂げるや、次々と起きる変死事件。現場の状況が示す犯人は、なんと“猿”。折りしも、脱獄犯を追ってきた黒星光警部と虹子が推理をするが…。“折原マジック”の魅力溢れる、猿づくし異色長編ミステリー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nobby

123
すっかり「しょうもない…」が特徴と言える黒星警部シリーズ第3弾。猿に始まり、猿を疑い、猿に振り回され、猿に騙される一冊(笑)そして読後思わずつぶやくのは「結局、猿は何だったんだ!?」相変わらず人物皆が極めて軽薄で、とことん好色いや助平ぶりに開いた口が塞がらない。本文中あからさまに、猿に子供に“まだら”など古き名作のネタバレなされることをパロディと割り切れるかどうか…そんな中で、ワクワクしつつ意味深に挟まれる〈どくしゃへの挑戦〉。ここにきちんと叙述要素含ませるのが折原さんの真骨頂!あ、でも脳の活性化は極小。2019/10/18

Tetchy

101
久々の黒星警部シリーズ。本格ミステリ風味はさほど感じられないが、密室好きの巨躯の警部とお色気担当の葉山虹子のコンビはちょっと時代遅れの感があるにせよ、独特の味わいがある。ただ出張中のサラリーマン対象のミステリかのような妙なお色気要素が前作比1.5倍程増して導入されているのにはちょっと…。あとオマージュとなっている過去の古典ミステリのネタバレが堂々となされていることは大きな問題だ。これは未読の方に向けて一言申し送りが必要。舞台となった猿島は今は『天空の城ラピュタ』を髣髴させる人気スポットになっているらしい。2018/03/26

セウテス

74
黒星警部シリーズ第3弾。今回のパロディのネタモトは、あのアラン・ポォ「モルグ街の殺人」です。東京湾に浮かぶ孤島猿島、動物園を脱走した猿がどうやら猿島に逃げ込んだらしい。猿を追って黒星警部が猿島に渡ってみると、猿島館で殺人が起きてしまう。更には「鬼面村の殺人」で出会った虹子が、猿島館に滞在しており凸凹コンビ復活となる。肩肘張らずにゆったりと読むシリーズだが、作者は折原一氏だ。そこはパロディだと割りきって読むなら、見事なプロットに息もつかせぬ展開、最後の一行は正に折原氏らしいと言える。騙しが決まれば、最高だ。2017/02/10

さっこ

58
黒星警部シリーズ第3弾。今回は海外ミステリのパロディ。黒星警部と虹子の相変わらずの掛け合いが楽しい。軽く読める割にはなかなか深い作品。2020/02/03

ダイ@2019.11.2~一時休止

56
黒星警部その3。前作に続き虹子とのコンビ。犯人は猿?の事件の謎。コメディとして楽しめた。2013/12/21

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