内容説明
2014年8月、厚生労働省が発表したギャンブル依存の有病率はなんと4.8%、536万人。あなたの周りにもギャンブルをやめたいのにやめられない「ギャンブル症者」がいないだろうか。本書では、その「ギャンブル障害」の実態を詳らかにし、パチンコ、スロット、競馬、宝くじなどのギャンブル利権に鋭く切り込む。昨今議論されているカジノ法案、無残なまでに無関心を貫く日本の精神医学界―さまざまな利権によりズタズタにされた日本の未来は「脱ギャンブル」にかかっている!
目次
第1章 精神科医から見たギャンブル汚染列島(ギャンブル被害者の実態)
第2章 ギャンブル汚染の実態と利権構造(ギャンブルが原因の犯罪;わが国のギャンブル汚染の実態;パチンコ・スロットの利権 ほか)
第3章 日本はギャンブル汚染から脱却できるのか(ギャンブルによる脳の変化;わが国のギャンブル規制の歴史;諸外国におけるギャンブル規制 ほか)
著者等紹介
帚木蓬生[ハハキギホウセイ]
作家・精神科医・医学博士。1947年福岡県生まれ。東京大学文学部、九州大学医学部卒業。九州大学神経精神医学教室で中尾弘之教授に師事。北九州市八幡厚生病院副院長を経て、通谷メンタルクリニックを開業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yoshida
156
日本国内のギャンブルの売上は年間約25兆円。そのうちパチンコ・スロットで20兆円。依存症は約536万人。業界は監督庁の天下り先のため規制はないに等しい。パチンコなど明確なギャンブルであるが、遊戯場とする欺瞞。誰でも一度はパチンコを打ったことはあるだろう。私はある。初めは同僚の付き合い。稀に大勝ちするが、やめた。理由はお金と時間の無駄だから。私の同僚でパチンコをやめられない者もいる。今はYouTubeで動画が流れており勝てると思うらしい。非常に危険だと思う。パチンコを廃止して健全な消費活動に資金を回すべき。2018/03/21
カラシニコフ
27
主張が紋切り型で押し付けがましかった。あと、数字ばかりで自分に都合の良い解釈が多かった。たぶん、スマホの課金ゲーの本とかも出しそう。一方的な主張よりも、もっと体験談とか多目に紹介して欲しかった。 ★☆☆☆☆2017/01/23
メタボン
26
☆☆☆★ パチンコは金と時間の無駄だと思っている。そんなパチンコにはまってしまい、お金欲しさに犯罪にも手を染めてしまう人々が多い。しかしそれは一種の病気であり、国はきちんと対処すべきであるというのが本書の主旨。マスコミのあおり、警察・公安・各省庁の利権など、パチンコ・競馬・競艇・競輪をめぐる日本の状況は確かに異常かもしれない。スマホの課金ゲームにも、同じ匂いを感じる。2016/10/02
宇宙猫
26
★★ みんな分かっているけど表だって語られない話。内容は無いよう。2016/03/07
リキヨシオ
23
530万人を超えるギャンブル依存者が存在して、世界屈指のギャンブル大国で、世界最大のギャンブル汚染国でもある日本。規制の少なさに敷居の低さとギャンブルの種類…依存症になってしまった時にはすでに経済状況が破綻していて、手奥れになっている…止めたくても止めれない精神疾患に似た病状ながら、失敗したのは自己責任との声があり表に出てこない根の深い問題になっている。他国と異なり規制が進んでいないのも問題で、様々な種類のギャンブルに様々な役所の利権が重なって、健全=儲けが減る…というグレーゾーンの状態が続いている…2015/01/20