光文社新書<br> ふしぎなふしぎな子どもの物語―なぜ成長を描かなくなったのか?

電子版価格
¥628
  • 電書あり

光文社新書
ふしぎなふしぎな子どもの物語―なぜ成長を描かなくなったのか?

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 372p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334036386
  • NDC分類 909
  • Cコード C0236

内容説明

「ドラゴンクエスト」「ファイナルファンタジー」「ペルソナ」などのテレビゲームから、ウルトラシリーズや仮面ライダーシリーズなどのテレビヒーローもの、「ガンダム」「エヴァンゲリオン」「魔法使いサリー」などのアニメ、「ベルサイユのばら」「綿の国星」「ホットロード」などのマンガ、そして著者が専門の児童文学まで、あらゆるジャンルの「子どもの物語」を串刺しにして読み解く試み。そこから見えてきた、「子どもの物語」の大きな変化とは―。

目次

1章 テレビゲーム
2章 テレビヒーロー
3章 アニメ(男の子編)
4章 アニメ(女の子編)―魔法少女
5章 世界名作劇場
6章 マンガ
7章 児童文学
8章 子どもの物語たちが示すもの

著者等紹介

ひこ・田中[ヒコタナカ]
1953年大阪府生まれ。同志社大学文学部卒業。児童文学作家。「児童文学書評」主宰。1990年『お引越し』(講談社文庫)で第1回椋鳩十児童文学賞受賞。1997年『ごめん』(偕成社)で第44回産経児童出版文化賞JR賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

acesmile@灯れ松明の火

22
厚めの新書だが一気に読んだ。しかしよくもこれだけの物語を読んだものだ。しかもそれぞれ主題を読み解きながら。私も本の他にTVや映画、ゲームも沢山体験したが、だらだら受け身の感じで単純に「よかった」で済ませていたような気がする。さて本書では物語が子供の成長を書かなくなったと言っているが、書けなくなったのではないか。筆者も語っていたが昔に比べて子供の得られる情報量が格段に増えた。子供から大人へのスピードが上がっているのであっという間に成長するようになったからだ。こうなるとお決まりのパターンにならないのである。2012/01/06

活字スキー

8
副題にある「なぜ成長を描かなくなったのか?」という物語論を期待して買ったんだけど、漫画/アニメ/ゲームの歴史をざっくりまとめた評論部がメインだった。どうせならもっと広範に、若者カルチャー全般や社会情勢なんかも包括的に論じてほしかったし、サブカル系に限っても、ほんの2~3年でネタの鮮度的な物足りなさが気になり、中途半端な印象……。とりあえず、富野さんと庵野さんは凄く重要な作品を生み出した人には違いないが、その後の振る舞いは不誠実だなと改めて思った。2015/01/10

ぱせり

8
大人は子どもより強いもの、成長は必要なもの、という考え方が揺らぎ始めました。大人って何なのだろう、成長って何なのだろう。大人のつもりの自分が、自分でも気がつかない部分で実は子どものままだったことも気付かされてしまった。子どもに一方的に自分の身勝手をありがたげに押し付けていたことにも気づいてしまった。だけど「大人」は、子どもを追いこんだ責任があると思う。子どもは大人にとって都合のよい存在ではなく、いずれ自分と代わるべき存在なのだと思う。それを頭に置きながら、見守りつつ、関わっていけたらいいのだけれど。2011/09/19

サトゥルヌスを喰らう吾輩

6
近代化→こども観の変遷→「大人と子供の差異の減少」→物語の変容にふむふむでした。2014/12/03

あい

5
大学の課題で読むことに。課題の本だということを忘れるぐらいすんなり読めました。言葉が優しいし、代表的なものを例に話してくれるので内容も理解しやすいです。大人と子供の差異が減少理由や、成長を描かなくなった物語が何を示しているのか、興味深かったです。2014/06/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/4044096
  • ご注意事項