内容説明
新宿中央公園、深夜、新進デザイナー井草麻美子が暴漢に襲われた。彼女を救おうとした持田明は、あやまって男を刺し、麻美子と逃走。ところが、暴漢は、川崎の竹藪で絞殺死体となって発見された。不安に戦く二人に、目撃者と名乗る人物から執拗な脅迫が続く。迫いつめられた持田が、殺意を抱いて指定のホテルを訪ねると、そこには脅迫者の死体が…。一方、静浦署の志水刑事は、事件の被害者が二人とも、中学時代に彼をいじめぬいた怨敵と知り、独自に捜査を始める。そこに浮かび上がった第三の男の正体は。多重構成で畳みかける本格推理長編の白眉。