内容説明
敗戦直後、ストライキ中のこのさわやかな笑顔。「我等ノ同胞ヨ団結セヨ、団結ハ組合ノ武器ナノダ、ソシテ勝利ノ鍵ダゾ」現代の日本人が失った原点がここにある。読売新聞経営陣の戦争荷担を追及して自主的に「民主読売」を発刊した「読売争議」。経営者を尻目に自分たちで「人民の足」を確保した「京成電鉄」労働者の「無賃輸送」闘争。―しかし、日本共産党は占領軍を「解放軍」と規定して、労働者の闘いを裏切っていく。
目次
1 戦後日本の階級闘争(敗戦時二カ月間の空白(八月十五日‐十月十日)
労働者の「生産管理」―戦後労働運動の起点
生産管理闘争が全国他産別に広がる
資本家に打撃を与えない闘争―生産管理闘争
生産管理闘争の問題点―日本共産党は何をしたか
戦後の生産管理闘争を美化する七〇年代「新左翼」
ペテルブルク・ソヴェトの経験
戦後日本の生産管理闘争とソヴェトとは比較しうるか
労働組合の全国組織の結成)
2 戦後労働運動における日共罪状控(二・一ストの煽動と破壊の件;スト権剥奪にひれ伏した地域人民闘争の件)
著者等紹介
高知聡[コウチソウ]
1934年茨城県那珂郡大宮町に生まれ、栃木県真岡町、福島県東白川郡棚倉町を経て主として水戸周辺で育つ。遠坂良一氏の「新いばらきタイムス」社に入社。1957年同社を退社して上京し、以後ジャーナリズムの世界に籍を置く。作家・評論家。2001年、肺癌の再発で死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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