内容説明
石原慎太郎、二律背反する政治と文学。これほど時代と添い寝した文学者、政治家も稀であろう。敗戦からわずか一〇年後、当時史上最年少で芥川賞を受賞。映画『太陽の季節』は実弟・石原裕次郎出演で大ヒットとなり、「太陽族」は社会現象となる。文壇においては、三島由紀夫に激賞され、その地位を築くが、三島事件の年、政治家となった石原が自民党内批判をする言に対し、三島は「士道にもとる」と新聞紙上で批判し、袂を分かつ。晩年、石原は田中角栄の金権政治批判の急先鋒であった過去を打ち消し、角栄を「天才」と称える。
目次
『太陽の季節』と石原慎太郎
石原裕次郎―昭和の大スター兄弟
「天皇陛下、敗戦の日に自決すべし」発言と三島由紀夫の天皇観
「青嵐会」血判事件と美濃部革新都政への挑戦
石原裕次郎死す
「私が尖閣諸島に灯台を建設した」に日本青年社が激怒
総裁選出馬と最下位得票四八票
一九九五年、なぜ石原慎太郎は永田町を去ったのか?
ノーベル賞作家より東京都知事の座
会見でペットボトルに入った煤を撒く
外形標準課税導入と「三国人」発言の波紋
銀座に装甲車と羽田空港再拡張
東京都「尖閣諸島購入計画」の頓挫
橋下徹との合流―最後の野望
小池百合子一族と石原家―半世紀にわたる恩讐
田中角栄批判の急先鋒から一八〇度転換
著者等紹介
大下英治[オオシタエイジ]
作家。1944年広島県に生まれる。広島大学文学部仏文学科を卒業。大宅壮一マスコミ塾第七期生。1970年、『週刊文春』特派記者いわゆる“トップ屋”として活躍。圧倒的な取材力から数々のスクープをものにする。月刊『文藝春秋』に発表した「三越の女帝・竹久みちの野望と金脈」が大反響を呼び、三越・岡田社長退陣のきっかけとなった。1983年、『週刊文春』を離れ、作家として独立。政治、経済、芸能、闇社会まで幅広いジャンルにわたり旺盛な執筆活動を続ける。『小説電通』(三一書房)でデビュー後、著書は480冊以上に及ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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