内容説明
富士山が大墳火を起こした。恐怖と混乱のなか国外に脱出した瑠美は、三つ子の姉、ルリ子・流花と合流を果たす。行方をくらました父の研究室で、三姉妹は驚愕の真実を知る。噴火は意図的な爆破であり、世界を混乱に陥れるために強大な組織が暗躍していたのだった。消えた父を捜す中、立て続けに起こる原発事故、ウイルスの拡散。世界の終焉は間近に迫っていた。“見ない”長女のルリ子、“聞かない”次女の流花、“話さない”三女の瑠美、この数奇なる三姉妹に人類の存亡が託される―!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ロマンチッカーnao
14
富士山噴火に始まり、世界中の災害、コロナよりもひどい伝染病などが出てきて、少し前ならありえない話だったけど、今なら普通に有り得る話なので、リアルに感じられる。それに強引に陰謀論をあわせて、その陰謀論を潰すために、三姉妹が戦う話。陰謀論の中心人物たちと三姉妹の戦いはもう一つだけど、富士山噴火はリアルでじっくりと読みました。そのシーンだけでも、価値ある一冊。2022/01/03
文太
7
富士山の噴火から始まり、世界中で起きる災害。それを裏から操る世界の支配者となかなか壮大な物語。三姉妹の持つ特殊な能力は序盤からだいぶ匂わせていたが、強力なわけでもなく、ラストに持ってきたかったのも分かるがそこまで引っ張る必要があったか疑問。なかなか映像化すれば良さそうな作品だった。2021/10/04
蜜柑
5
読み終わったすぐの感想が『不思議…』(笑)色々と自分の中で消化しきれなかったこともあるけど、皆が幸せになる世界に一歩近づけたなら、結果良かったと思うべきかな?2021/05/07
R2
3
三姉妹の設定は面白かったのに、その力の発揮の仕方が少なすぎて良くなかった。世界のお金の仕組みなど緻密だったのに残念だった2021/04/28
juneberry
2
とてもSFチックでしたが、世界情勢が面白く興味深く読めました。地球規模の話にドキドキしながら吸い込まれていきました。現実世界の中でも、資本主義社会の中で操られている私たちは、その構造をあまり深く考えずに幸せを感じたりもしています。何が幸せかは人それぞれですが、日常生活ではなく、非日常のちょっと大きな目で世界を見てみると、普段の日常生活の捉え方も変わってくるように感じました。2021/11/23