出版社内容情報
手段を選ばないフィクサーの傍若無人な振る舞いは、ますますエスカレートし……政財官界癒着の恐るべし実態を炙り出す経済小説。「帝都経済」誌オーナー・杉野良治は、映画やゴルフ会員権事業など各方面に手を広げ、数々の企業に出資や賛助金を強要し権力を拡大し続けていた。当然、社内でもやりたい放題――出世・降格はたまたクビも杉野の気分次第。自らが信心する新興宗教に社員を無理やり入信させるなど周囲の人間も限界に。ついに杉野に反旗を翻す男が! 日本企業の闇に蠢く人間たちの姿を活写した著者の代表作。(解説:中沢孝夫)
高杉良[タカスギリョウ]
著・文・その他
内容説明
「帝都経済」誌オーナー・杉野良治は、映画やゴルフ会員権事業など各方面に手を広げ、数々の企業に出資や賛助金を強要し権力を拡大し続けていた。当然、社内でもやりたい放題―出世・降格はたまたクビも杉野の気分次第。自らが信心する新興宗教に社員を無理やり入信させるなど周囲の人間も限界に。ついに杉野に反旗を翻す男が!日本企業の闇に蠢く人間たちの姿を活写した著者の代表作。
著者等紹介
高杉良[タカスギリョウ]
1939年東京生まれ。専門紙記者、編集長を経て、75年「虚構の城」でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はっせー
84
やっぱり下巻も面白かった! 上巻も面白かったので下巻も面白いはずだと思って読んでいたがやはり良かった。そのためかなりのハイペースで読むことが出来た。下巻も上巻同様かなりえげつないことをしてお金を稼いでいたのである。だが、この本でいいなーと思うところはフレッド・イサム・ワダさんをモデルにした話である。来年東京オリンピックが開催される。フレッド・イサム・ワダさんは1964年の東京オリンピックに尽力された方である。その人の話は本当に良かった。フレッド・イサム・ワダさんの話の小説を読みたいと思った!2019/07/10
Yoshihiko Fujimoto
2
産業経済新報社の超ワンマン社長の杉野良治とそれに翻弄されながらも出世していく田宮大二郎の話。最後の方の話がえらく急展開で、「あれ、もう終わり?」という感じで、この後杉野や田宮がどうなったのかは分からないが、十分おもしろかった。自分だったらきっと山籠りしてるだろうなぁ…2019/01/16