内容説明
各界の名士たちが集う「沙高樓」。世の高みに登りつめた人々が、女装の主人の元、今夜も秘密を語り始める―。やがて聴衆は畏るべき物語に翻弄され、その重みに立ち上がることもできなくなるのだ。卓抜なる語り部・浅田次郎の傑作ミステリー。
著者等紹介
浅田次郎[アサダジロウ]
1951年東京都生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ehirano1
86
「糸電話」が印象に残りました。浅田さんはこういう切ないのを書くのが凄く上手いんですよね。2018/06/10
はつばあば
45
正直この本が浅田さんでなかったら手にはしなかった。選ばれた人達より巷の人たちの方が経験豊かでもっと秘密めいたことに遭遇してるのではないかと。各界の名士とは、かくも退屈しているのか。と思いつつ(購入した以上)次巻を^_^;2015/06/07
tengen
40
名士が集う怪しげな会合。 沙高樓と呼ぶマンションの一室で繰り広げられる秘密語り。 ☆現世に潜む名刀鍛冶 ☆幼き頃から二人を繋ぐ不気味な糸 ☆幻の志士の名演技 ☆庭守が語る紫香山荘の成り立ちと主たち ☆ヤクザの大親分が語る過去 ☆彡 小鍛冶/糸電話/立花新兵衛只今罷越候/百年の庭/雨の夜の刺客2021/02/17
ピップ
31
成功した人たちが集まる沙高楼で、誰にも言えなかった話を語る会のお話し。浅田次郎さんの短編は日常を描いた話もいいけれど、成功した人たちの話もスケールがでかくておもしろい!次に読む予定の「草原からの使者」も沙高楼の話だそうで楽しみです。ベストは「雨の夜の刺客」。なんだか当事者になった気分でハラハラして読みました。「立花新兵衛」も好き。2018/05/24
ちょん
30
浅田を堪能出来る1冊。話の舞台は何だかしっくりこなかったけども、面白い短編集でした。そして何回読んでも浅田さんのヤクザ話は面白い。なんでこんなに引き込まれるのか...。人間味溢れてるからかなぁ。2021/05/01