内容説明
ローラは、わたしの親友だ。公園のとなりにあるアパートで、わたしたちはいっしょにくらしている。はじめてあったときから、わたしはローラがだいすきになり、力になろうと心にきめた。毎日の散歩や公園でのおやつ、冬の日の旅行、はじめて行った海…。女の子と犬がともにすごす、すばらしい時を美しく描いた感動の絵本。IBBY選定バリアフリー児童図書に選ばれた盲導犬と少女の友情の物語。5さい~
著者等紹介
セグレ,キアラ・ヴァレンティーナ[セグレ,キアラヴァレンティーナ] [Segr´e,Chiara Valentina]
1982年イタリアのミラノに生まれる。分子腫瘍学で博士号をとり、科学普及活動を行っている。多くの子ども向けの絵本や読み物に文章を書いている
ドメニコーニ,パオロ[ドメニコーニ,パオロ] [Domeniconi,Paolo]
イタリアのクレヴァルコーレに生まれる。美術を学んだ後、広告会社勤務を経て、子どもの本の画家として活躍している
杉本あり[スギモトアリ]
イタリア語翻訳者。大学で児童文学を学び、卒業後、出版社勤務を経てイタリアへ留学。字幕翻訳、映像翻訳を中心に活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
どあら
28
図書館で借りて読了。あれ?どっちがローラなの?と思って読んでいましたが、最後のページとあとがきで納得!判ってからもう一度読み返して楽しめました(*^^*)2019/12/01
ヒラP@ehon.gohon
21
ローラが犬だと思った私、少女と愛犬の話だと思った私は、話の展開で事実がわかってくると、なんともたまらない気持ちになりました。 ローラが少女の名前だったこと、中途失明者だったこと、犬がステッラ(星)という盲導犬だったこと、ドメニコーニさんの素晴らしい配慮で、崇高な絵本になっています。 それほどに、ローラが失望から立ち直った様とふたりの絆が生き生きと描かれているからです。 障害者を差別化しない素晴らしい作品だと思います。2018/05/13
遠い日
15
ある少女と犬の、楽しい日々の描写と受け取っていたら、ラスト周辺で、わたしのとんでもない勘違いに気づきました。タイトルにある「ローラ」という名前に勝手な思い込みを抱いていました。中程で、音楽の趣味の行き違いについての言及の時に、なんとなく違和感を感じたのに、です。とまれ、「ローラとわたし」の絆は固く、ふたりで過ごす時間はかけがえのないもの。信頼の美しさ、何気ない毎日の輝きは、お互いの存在のゆえに成り立つもの。2018/03/08
ケニオミ
15
女の子と犬の日常生活を扱った物語なのですが、最初はローラは女の子なのか、犬なのか分からなかったので、最後にどちらかが分かる物語と思っていました。でも全然違いました。ネタバレになるのでここまでにしておきますが、考えさせられるお話でした。2018/02/13
izw
14
ベランダで遠くを見つめる少女の前に、テーブルの上に伏せて少女を見ている黒い犬が絵が帰れた第一場面で「ローラは、わたしの親友だ。公園のとなりにあるアパートで、私たちはいっしょにくらしている。」という書き出しで始まり、次のページには「ローラとであったとき、わたしは両親と兄弟といっしょに、いなかで楽しくくらしていた。学校の成績もとてもよかった。」とある。あれっ、ローラは少女だと思うけど、犬がローラなの? と思えてくる不思議な出だしだった。最後に出会ったときの秘密が明らかにされるが、なんとも不思議な絵本でした。2018/05/03