内容説明
どんなにして行くか。わたし一人ぼっちで、どんなにして行くか。韓国には、古い弔いの歌があるという。サーフキョロン、死後結婚。韓国には、生者と死者の婚姻の儀式があるという。内縁の夫が謎めいた自殺を遂げた、美貌の在日韓国人。別れた男が謎めいた失踪を遂げた、若いOL。二人の女が隣国のその式に発とうとしていた。そして、この恐怖の物語は始まる―。
著者等紹介
岩井志麻子[イワイシマコ]
1964年岡山県生まれ。99年「ぼっけえ、きょうてえ」で日本ホラー小説大賞を、翌年には同題の作品集で山本周五郎賞を受賞し注目を集める。さらに2002年には、『チャイ・コイ』で婦人公論文芸賞、『自由戀愛』で島清恋愛文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眞雪
3
死後結婚というタイトルに引かれて借りてきた図書館本。なんと言うか…「これじゃない」感が強かった。おそらく肝心の死後結婚のシーンが思ってたよりあっさりしすぎてたのと、色々な要素が詰め込まれすぎてて消化出来なかったのかなぁと。何だか残念本だった。2016/12/21
しずく
2
作者の幻想的な描写とか好きなんだけど、本作は淡々としすぎて中盤あたりでだれてしまった。死後結婚のための韓国行きなのに、死後結婚のシーンがあっさりすぎたのにも肩透かし。あとベトナムと韓国にも食傷ぎみ。本作に限らず雰囲気と使い回しで、それこそ「冷蔵庫の残り物でパパッと作りました」感のある作品が多く、もっと初期のころのようにがっり濃い話が読みたい。2013/09/21
そのぼん
2
全体的に陰鬱な空気が漂っていました。本来は結婚と言えば晴れやかなものなのに、死者と結びつくってところで何とも形容しがたい気味悪さを醸し出していました。そして、最後のシーンもゾッとさせられました。2011/09/23
月
2
肝心の「死後結婚」の部分を、もう少し深く書いてほしかった。2010/12/25
hamm
1
☆☆うーむ。読み進めていくと共感出来ず求めていたものとは違った2014/11/29