内容説明
イブの夜、九時、思い出の場所で待つ。堯子―老人の元に届いた電報は、五年前に死んだはずの妻からのものだった。誰がそんなことをしたのか。単なる嫌がらせとも思えない。しかも彼には文面が告げる思い出の場所について、まったく見当がつかないのだった。石神探偵事務所を訪れた老人の依頼を受けた狩野俊介は、そこで誰かが待っているはずだ、と推理する…本当に大切なものとは何か、それに気づいたとき四つの事件の鍵は開く。大人がいつのまにか失ってしまった“心の忘れ物”を描く心温まる連作ミステリー集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Penguin
14
思い出に纏わる4つの短編集。 重苦しい事件はなく、どれもほんわかするお話だった。2012/05/21
まりもん
4
短編集は読みやすくて好き2009/02/04
ゆり
3
久遠堂事件を読み返してから読めばよかった・・。2011/07/08
ありさと
3
やっぱ太田さんは短編うまいなー。あと話の浮き沈みのバランスが良かったと思います。最終話、楽しかった。2011/01/07
kagetrasama-aoi(葵・橘)
2
狩野俊介シリーズ、第十三弾、四作目の短篇集。どれも心温まるお話で楽しく読むこと出来ました。短篇は俊介少年の日常が描き出されるので、そういう意味でも楽しかったです。「思い出を探して」は俊介少年の心情が切なくて!でも終わり方が爽やかで嬉しくなりました。2015/03/10