内容説明
少外記の清原元親の娘、杏奈は父の死後、後妻と連れ子の二人にいじめられ、命まで狙われるような状況だった。偶然、瑳峨野で出会った幼なじみの橘の少尉・藤原信郷の紹介によって、難を逃れて清少納言のもとに赴く。後宮で知り合った鈴虫は信郷の親友である藤原冬仲に惚れていた。が、冬仲の裏切りにより、無惨なことに…。日毎、衰弱し見る影もなくなって行く鈴虫。いつしか、宮中には鈴虫の生き霊が生息するようになる。生き霊は簡単に払うことができるはずだが、加減を間違えると鈴虫の命が危うい。信郷に相談した杏奈は安倍晴明を訪ねることになる。後宮を舞台に華麗なる王朝絵巻を揺るがす大怨霊の調伏はできるのか。超伝奇巨篇、期待に応える第二弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おか
27
え〜〜〜ヽ(´o`;この終わり方〜!ずるーい!次の巻読まずにいられないじゃない!このシリーズでの晴明は夢枕さんの晴明とは大分違う。そして 描かれる世界も おどろおどろしく 夢枕さんの様に 自然の美しさも乏しい。でも 劇画的面白さはある。性的描写や動物の虐殺場面を読んで あ〜これはもう読まなくても良いかな〜と思っていたのだが こんな終わり方したら、、、うまいね〜富樫さん 笑。2017/01/20
ゆずこまめ
10
怨霊やら邪神やら、とてもにぎやかでした。一巻と時系列的には変わらず、あっちでもこっちでも、色々なことが起きていたのね…という感じ。これは続きを読まなければいけません。2015/10/22
文吾
4
★★★★/図書館本。二巻目、慈悲深き乙女杏奈の君の話から。両親を亡くし巨漢姉妹に虐められ義母に命まで狙われ縁者である清少納言の元へ避難。そして宮廷の怨霊騒ぎ。しかしそんな事より杏奈姫と浮浪児たちの大将、鬼道丸の小さな恋の行方が気になって仕方なかったわ笑。で、またしても晴明様ピンチ。前巻は米利王須がいたけど今回は一人で悪神を迷宮の箱に閉じ込め出られなくなった。次巻どうなる。2022/01/23
春
4
壱を読んでないのですが、安倍晴明は後半からの登場だったしなんとか読めました。シリーズまだまだ続くようなので次が楽しみです。2014/01/03
ナチュラ
4
シリーズ2作目 前半は平安時代の階級制度や局(つぼね)内の女官の確執や嫉妬、男と女のドロドロ色恋話だったが、後半はいよいよ怨霊が現れ、陰陽師「安倍清明」が奮闘し、意外な展開に...。 1作目と時間の流れは平行しており、前作を別の人の視点から見ている感じの設定が面白い。2013/10/25