内容説明
女が必死の面持で逃げていた。助けを乞われて寒月一凍が逃がした。追うのは徒目付の笹尾新十郎なる者。八千代、と名のり町家の娘のなりをしていたが、武家の娘であると、殺されたのちの調査で判明した。徒目付の笹尾は八千代を保護せんと追っていたのだった。寒月一凍の勘ちがいのせいで、のどぶえをかき切られ、乳の下をえぐられたのだ。復讐をちかう一凍の前に立ちふさがる闇の暗殺組織とは!?吉原の雁金桜そして城内にまで連らなるドス黒い陰謀の糸…血の花ふぶき舞う江戸に鉄扇がうなる!傑作長篇小説。書下ろし本格時代ロマン。