内容説明
おそらく、総合的な学習の時間へのアプローチは二つある。一つは、前に述べたように、望ましい学びの具体的な姿に注目し、それを発展・拡大させる方向に総合的な学習をイメージすること。もう一つは、理論を学び、フレームワークをしっかりしてから実践に臨むこと。本書では、一つ目のアプローチに注目する。すなわち、創造型学習へ連なる片々の事例に注目し、子どもの事実から総合的学習へのアプローチを試みる。そのために、学習を通して成長していく子どもたちを至近距離から見つめたショート・レポートを集積した。
目次
第1部 総合的学習に期待されること(総合的学習の私的前史;総合的学習の考え方・進め方;新たな学校文化創造への期待「極める」)
第2部 総合的学習へのアプローチ「極める」(みんなで船に乗りたい・3年―“本物”の船を造る;七輪パーティ・6年―火おこしの体験から生まれるもの;虫のゆりかごにハマる・3年―オトシブミ博物館ができあがるまで;鳥の餌台から鳥学習へ・6年~1年―3回目の冬を過ごして、今考え始めたこと;みんなでやり遂げた大作戦・3年―外国のことを知ることから始まって ほか)