出版社内容情報
ヒトとほぼ同じ要素でできているのに、なぜネズミは3年しか生きられないのか。企業は死を免れることができないのに、なぜ都市は成長を続けることができるのか。TEDに登壇した経験をもつ物理学者が、生命、都市、経済を貫く普遍的な法則を解き明かす。
内容説明
都市のサイズが2倍になると、賃金、資産、イノベーションが一人あたり15パーセント増えるが、犯罪、公害、疾患の総数も同程度増えるという。都市は疫病の温床となる側面もあるが、エネルギーと情報を交換しあう私たちの相互的な活動により、それだけ革新的なアイデアや富が生まれる可能性も高くなる。「スケーリング則」で未来の都市生活を展望するとともに、経済と企業の成長限界を想定し、限界点を次の成長を迎えるためのシンギュラリティへと転換せよ!
目次
第6章 都市科学への序曲(都市や企業は、単なるきわめて大きな生命体?;ドラゴンたちを倒す聖ジェイン ほか)
第7章 都市の科学に向けて(都市のスケーリング;都市と社会ネットワーク ほか)
第8章 結論と予測:流動性とライフ・ペースから社会接続性、多様性、代謝、成長へ(加速するライフ・ペース;加速するルームランナーの上で生きる:破格の時間短縮マシーンとしての都市 ほか)
第9章 企業科学を目指して(ウォルマートはビッグ・ジョーズ・ランバーの、そしてグーグルはグレート・ビッグ・ベアのスケールアップ版?;無限成長神話 ほか)
第10章 持続可能性についての大統一理論の展望(加速するルームランナー、イノベーション・サイクル、有限時間シンギュラリティ)
著者等紹介
ウェスト,ジョフリー[ウェスト,ジョフリー] [West,Geoffrey]
1940年、イギリス生まれ。理論物理学者。ケンブリッジ大学で学士号を、スタンフォード大学で博士号を取得。2005年から2009年までサンタフェ研究所の所長を務めた。素粒子物理学が専門であったが、物理学の法則を生物の諸問題(大きさや寿命)に適用するという方法論を拡大し、ビジネスや都市にも共通する数学的規則性について研究している。2011年には「都市および組織の意外な数学的法則」というテーマでTEDに登壇し、また2006年には、タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」の一人に選ばれた
山形浩生[ヤマガタヒロオ]
1964年、東京都生まれ。東京大学大学院工学系研究科都市工学科およびマサチューセッツ工科大学大学院博士課程修了。大手シンクタンクに勤務の頃から、幅広い分野で執筆、翻訳を行う
森本正史[モリモトマサフミ]
1967年、広島県生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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