内容説明
マンションのごみ置き場で偶然見つけた日記に、興味を募らせていくジョー。青春の輝きと痛みに満ちたこの日記を書いたのはいったい誰なのか?ジョーは周囲の助けを借りて、日記の所有者を探しはじめる。ジョー、オルタンス、ゾエ、ゲイリー、シャーリー、ジョジアーヌ―みなそれぞれに悩み、決断し、新たな道を歩みはじめる。女性から熱狂的な支持を集めたフランスのミリオンセラー三部作、ついに大団円。
著者等紹介
パンコール,カトリーヌ[パンコール,カトリーヌ][Pancol,Katherine]
モロッコのカサブランカに生まれ、4歳のときフランスに帰国。大学卒業後は語学教師を経てジャーナリストとなる。1979年に初の小説Moi d’abordを発表。その後、ニューヨークに渡り、コロンビア大学でクリエイティヴ・ライティングを学ぶ。2006年に刊行された三部作の第一巻『ワニの黄色い目』はたちまちベストセラーとなった。2008年に刊行された第二巻『カメのスローワルツ』(以上早川書房刊)も、第三巻『月曜日のリスはさびしい』とともにフランス人女性に熱狂的な支持を受けている
高野優[タカノユウ]
1954年生、早稲田大学政治経済学部卒、高野優フランス語翻訳教室主宰、フランス語翻訳家
臼井美子[ウスイヨシコ]
大阪大学文学部卒、フランス語・英語翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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シェリー
15
図書館で表紙が可愛くて手に取った、カトリーヌ・パンコールの「ワニの黄色い目」「カメのスローワルツ」「月曜日のリスはさびしい」の3部作を読み終えた。私の中で今年のナンバーワンかも。楽しかった。 ラブロマンスあり、サスペンスあり、同性愛、片思い、妬み、過去の悲しい物語、夢を追う事、人を愛する事、愛する人を失う事、ケーリーの最後の手紙・・・。様々な人間模様が織り込まれており、全ての登場人物が個性的で面白い。この作品に出会えた事に感謝。2018/11/29
umeko
4
物語は終わったけれど、彼女たちの人生は続くってことでしょうか。やっぱりジョーはこの先もぐずぐず悩みそうだし、オルタンスだって喧嘩が絶えなさそう。そんな将来を想像したくなるラストでした。魅力的な登場人物たちに、思わず自分を重ね合わせてみたり憧れてみたりと、とても楽しめました。面白かったです。2012/03/28
mabel
3
読み終わったーー。3部作3000ページの大長編でした。よくぞここまで書ききったと思います。どうしてこんなに面白かったのか、やっぱりそれこそ「ディテール」なんだろうなと思いました。オルタンスが名刺入れにしたジャムの空き瓶、ゾエのレシピ帳、ベッカの真珠やジュニアのモカシンとか。作者はこういうことが全て見えているんだよね。物語を書きあげていくのって、こういうことなんだなぁと。最後のオルタンス、良かったです。2014/05/26
うさぎ
2
まぁ、面白かったんだけど、無理やり3部作にした感じがしちゃって。別に2部作でも良かったんじゃないかなぁ。2016/02/01
peko
2
図書館のオススメコーナーで知った。姉妹愛や嫉妬やら死んだかと思ってた夫が生きている!?と韓流ドラマかのような展開、また急にミステリー色が強くなりイギリスっぽく魔法も出てきたりでホントに盛り沢山。いろんな社会的な問題も絡めつつ、人間にとっての幸福とは何か?を綺麗事ばかりではなく描いてて、結構深い所もあった。2013/10/08