ハヤカワ・ミステリワールド<br> 旧友は春に帰る

ハヤカワ・ミステリワールド
旧友は春に帰る

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  • サイズ B6判/ページ数 492p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152090447
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

「お願い。助けて」。モンローから25年ぶりにかかってきた電話は、俺の眠気を覚ますのに充分なものだった。どうしても事情を話そうとしない彼女を夕張のホテルから助け出し、本州へと逃がした直後から、俺の周りを怪しげな輩がうろつき始める。正体不明のトラブルに巻き込まれ、地元やくざに追われることになった俺は、ひとり調査を開始するが…旧友との再会、そして別れが哀切を誘うシリーズ第10作。

著者等紹介

東直己[アズマナオミ]
1956年札幌生まれ。北海道大学文学部哲学科中退。北の歓楽街ススキノでその日暮らしの一方、家庭教師、土木作業員、ポスター貼り、カラオケ外勤、タウン誌編集者などの職業を経て、92年『探偵はバーにいる』で作家デビュー。2001年には『残光』で第54回日本推理作家協会賞の“長編および短編集部門”賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Yuna Ioki☆

14
前作に続いてかなり面白い作品に仕上がっている。前作位からケラー・オオハタの登場も増えて、これぞススキノ探偵シリーズだなという感じになっている。アンジェラの活躍がもっと欲しいが、新たな登場人物の聞潮庵の二人のばば様達と華の交流が微笑ましくていいなあ。4億が本当は800万だったのには関係者には笑えない話なんだろうな(笑)2013/09/22

ガラシャ

5
映画化を機にこのシリーズを知った。ストーリは単調。2時間ドラマのよう。主人公の俺が携帯も持たず車の免許も持たずススキので行きつけのバーや居酒屋で友人たちと交流するのはなんだか懐かしい感じがする。2011/10/15

イケダ5→1

5
資金が続かず図書館で借りてきて読了。もう自分はこの作者の虜になってしまったようだ。相変わらず面白い。旧友があの娘で、でも年齢には勝てなくて、いろいろと敗れてしまった様だけど、それは思い違いで愛してくれている人がいたのに、薬のせいか見失っていた。なんとも切ない話なのだけど、オレの活躍は年を重ねるほどすばらしい?オレが何歳になろうが脳内変換では大泉さんだったりするのだけど。2011/10/12

すの

5
もはや東直己のファンにしか読めない作品。他の東直己の作品を知らないと、きっと全然おもしろくない。しかし東直己をずっと読み続けたひとには、涙がでるほど嬉しい。噛めば噛むほど味が出るスルメのよう。25年前、北海道を去った友人であった伝説の元デート嬢モンローが戻ってきた。いま、夕張にいるから会いたいと「俺」に云う。25年ぶりの再会に年齢は隠しようもなく、逆に年齢に似合わない仕草が痛々しい。モンローのおかげである事件に巻き込まれる俺。そして言い知れぬ哀しみに似たエピローグ。みんな年とったよなぁ・・。2010/02/09

MIEKKO

4
大泉洋の映画を観て以来、こつこつ読んでいるシリーズ。会話が軽くて登場人物が適度に不健康で軽く楽しめる。20数年前の女友達の心身の落ちぶれ加減への切ない気持ちはまんまその時代への哀惜にも見えた。冬の物語でなぜこのタイトル?と思っていたら最後で悲しくなった。2012/03/19

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