ハヤカワepiブック・プラネット
日曜日の空は

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  • サイズ B6判/ページ数 432p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784152090300
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

アビーは故郷の南アフリカ―差別と呪術の国―を離れ、アメリカ人の男性と結婚し、常夏のハワイへ移住した。雨漏りする車庫や不親切な隣人たちに悩まされながらも、夫と甘えん坊の愛娘とともに平穏な暮らしを営んでいた。しかしそれは、束の間の幸せに過ぎなかった。友人に預けていた娘が、空飛ぶ凧を追いかけ路上に飛び出すまでの。アビーは娘を失い絶望の底をさまよった。救いはどこにもないように感じていた。だが、生まれ育ったケープタウンへの旅が、神秘的なアフリカの大地の鼓動が、彼女の人生を甦らせる。感動のデビュー長篇。

著者等紹介

モーリー,アイラ[モーリー,アイラ][Morley,Isla]
小説家。イギリス人の父と南アフリカ人の母を持ち、アパルトヘイト時代の南アフリカで育つ。ネルソン・マンデラ・メトロポリタン大学で文学を専攻し、その後、雑誌編集者として活躍した。やがて、アメリカ人の男性と結婚し、カリフォルニアに移住。女性と子供を支援するボランティア活動に10年以上従事した後、執筆活動に転じ、「パブリッシャーズ・ウィークリー」「ブックリスト」他で絶賛された『日曜日の空は』で華々しくデビューした。現在は、ロサンジェルス在住

古屋美登里[フルヤミドリ]
早稲田大学教育学部卒、翻訳家、エッセイスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

gurisan

1
★★★★★ どんな試練も乗り越えられないことはない。だけど、ものすごい痛みを伴う。その痛みとの戦いに引き込まれた。人間の醜い部分をしっかりと書き込み、だけど、そんな私たちにも、だからこそ希望があるというその光。人の憎悪を見つめながらも暗い気分にならずに済む快挙作。2009/07/21

amaneshino

0
パンティストッキングのかつらをクレオが被っていたのは、短い髪の毛と外見を気にし出した最初の芽生えだった___お母さんの目線に初めて目が止まった。良き母に固執しようとする理由に、自分が守る気でいたはずの母親に捨てられた(と思っていた)事由と、クレオの『言っちゃだめなんだよ』と励ます姿が重なってこれは【既跡】なんだって誰ともなく叫びたくなったけど、ビューティや呪いの話を避ける兄やグレッグにモヤモヤが溜まってく。……死を受容する過程を描いたかの彼女は最後はスピリチュアルに行っちゃったんだった……2011/12/24

りつこ

0
面白かったんだけど、ちょっと惜しい感じ。主人公に魅力がなかったな。(私にそっくりで…)2009/06/23

yearning for peace

0
南アフリカに生まれ、複雑な家庭環境の中で育ったアビーは、夫と娘とのハワイ生活の中で突然ふりかかってきた最も悲劇的な運命を受け入れることができず、自らの責任能力に目を瞑り、この悲劇にかかわった者たちに精神的な暴力を発揮する様にはあまり同情の余地はありませんが、ラストへ向かう自分と他者への贖罪には溜飲が下がりました。もう少しコンパクトな内容のほうがより締まったような気がします。2009/06/20

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