内容説明
V・Iの恩師、母校バーサ・パーマー高校女子バスケット部のマクファーレン・コーチの依頼が、事の発端だった。V・Iが故郷サウス・シカゴを抜け出せたのは、彼女のお陰だったのだ。不治の病を得てしまった恩師に替わり、渋々ながら母校で臨時コーチをつとめることになるV・Iは、久しぶりにサウス・シカゴに足を踏み入れた。昔と変わらない故郷の窮乏ぶりに、心が痛む。女子生徒の半分は最上級生になるまで妊娠し、多くはそのまま地元の薄給の仕事につき、同じく薄給の男と家庭を持ち、またしても同じ境遇に子供たちを送り出すのだ。現在に希望はなく、未来にも光は見えない。そんな生徒たちの一人から、彼女の母親が勤める町工場が悪質ないやがらせを受けていると相談され、V・Iはまたしても事件の渦中へと踏みこんでゆくことになる。一方で寄付の依頼に行った地元の大企業でも事件の臭いを嗅ぎつけるが…。頼まれれば嫌とは言えず、危険も厭わずに体を張ってしまう、V・I・ウォーショースキーの真骨頂。ミステリの世界を超えて頂点に君臨する、サラ・パレツキーの最新作。
著者等紹介
パレツキー,サラ[パレツキー,サラ][Paretsky,Sara]
1947年アイオワ州生まれ。1982年に発表したデビュー作『サマータイム・ブルース』は、女性私立探偵小説というジャンルを確立するきっかけとなった。以後、V・I・ウォーショースキーを主人公にした一連の作品で人気を博し、1995年のシリーズ第5作『ダウンタウン・シスター』で英国推理作家協会賞シルヴァー・ダガー賞を受賞、2004年には同第11作の『ブラック・リスト』で同ゴールド・ダガー賞をも獲得した。また、長年の功績を讃えられ、同賞のダイヤモンド・ダガー賞にも輝いている。女性作家を中心とする“シスターズ・イン・クライム”を創設し、アンソロジーの編纂にあたるなど幅広い活動を行なっている
山本やよい[ヤマモトヤヨイ]
同志社大学文学部英文科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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