内容説明
私の追っていた弁護士は、レストランの駐車場で撲殺されていた。800万ドルにも及ぶ横領が発覚し有罪となったが、証券取引委員会にすべてをぶちまけると宣言し、ある場所に隔離されていた男だ。こうなると、不利益を被った法律事務所からの依頼も水の泡だ。誰が何を目的として、彼を葬ったのか。私はいつのまにか事件に深入りし、気づいたときはのっぴきならない状況に追い込まれていた。ウォール・ストリートに巣くう巨大な悪にただ1人立ち向かう元ジャンキーの私立探偵の苦闘。アメリカ探偵作家クラブ最優秀新人賞受賞の傑作ハードボイルド。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
hit4papa
52
ハードボイルド(?)な探偵小説です。大金を横領し有罪となった弁護士の、撲殺事件を追う探偵が主人公。当初は弁護士の所属する大手事務所、続いて美貌の娘へと依頼人が変わるものの、誰が、何故を探り出すべく奮闘します。真犯人より予想外に大きな背景が見所でしょうか。ただドラック依存で肉食系主人公が、パートナーがいながらも、昔の恋人や依頼人によろめき、しめっぽくなるのはいただけません。ミステリの本筋と並行する男女の痴話話にげんなりしてしまいました。主人公の過去のワケありさがチラ見せなのは、良いのですが。【MWA賞】2022/07/06
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