感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネムル
13
ミステリアス、ロマン、幻想、ゲス、様々な要素が際どいバランスで楼閣を築いている。もっと早いうちに読んどけば、ラストで仰天出来たろうが、若いうちに読んでもそれだけの話で終わったろうな、との感じも抱く。クリスティーのなかでもとりわけ好きな作品になっていくだろう。2022/04/11
Dr.strangelove
11
タイトルに惹かれて手に取ったが、読了してみると改めて素晴らしい邦題。謎を解くための物語ではないとの声もあるが、素直すぎる読み手である自分は充分にミステリとしての驚きを持って楽しめた。悲劇の運命に手繰り寄せられた心の冷たさと無垢。余韻の残る作品だった。2017/04/02
sakadonohito
3
手記のような感じで語られるミステリというよりサスペンスでしょうか?読んでいて主人公マイクの性格が幼稚というか浅はかな感じがしていてあまり好きになれなかった。自分の中ではいまいち盛り上がれない作品でした。2020/09/17
nightowl
3
好奇心旺盛だが安定した生き方を嫌い職を転々としてきたマイク。ジプシーが丘という曰くつきの土地に家を建てようと思っていたところ、大富豪の娘・エリーと出会う。二人は結婚しかつてマイクの雇い主であった余命いくばくもない建築家に仕事を頼む。幸福に見えた恋人同士。しかし彼女の親戚等が現れ暗雲が立ち込め始める―濃茶の尼のような人物も登場し古典的なお屋敷ホラーと思いきや、意外に心理サスペンスとしても楽しめる。マイクの子供っぽさを抱えた大人という訳の表現もぴったり。恩田陸が頻りに怖い作品として挙げているのも当然か。2012/11/30
barcarola
2
整理と記録のためにあえて旧版で再読。2018/02/11