内容説明
「ミリガン運送は解散した」―とある軌道都市での業務完了後、突然の置き手紙を残してロイドが失踪した。アルフェッカ号は売却され、あえなく失業者になってしまったマージとメイ。彼の行方を追う二人にとって唯一の手がかりは、“生きた宝石”アフナサイトにからむ怪しい儲け話の存在だった。アルフェッカ号の新たな船主クランとアルチナに雇われた二人は、ロイドを追ってアフナス星系へと向かうが…シリーズ第6弾。
著者等紹介
野尻抱介[ノジリホウスケ]
1961年三重県生まれ。計測制御・CADプログラマー、ゲームデザイナーを経て、1992年、ゲーム「クレギオン」の設定をもとにした『ヴェイスの盲点』で作家デビュー。以後、『クレギオン』『ロケットガール』の両シリーズで人気を博す。2002年に上梓した『太陽の簒奪者』(ハヤカワSFシリーズJコレクション)は新時代の宇宙SFとして絶賛を浴び、短篇版に続いて星雲賞を受賞、「ベストSF2002」国内篇第1位を獲得した
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チョモ
6
ますます円熟味の高まるクレギオン。出汁の元はロイドおじさん。多分二番出汁くらいでしょうか。今回の主人公、一応。でも最初と最後にしか出てきません(;´д`) とことん人騒がせですな。このオッサンは、汗。唐突な出だしからの暴走展開で、一気に読んでしまいました。この楽天的さがGOOD。野尻氏の好む"明るく夢溢れるSF観"が顕著に現れていますネ。"生きた宝石"アフナサイトの設定とこち亀の両津勘吉的(←そうとしか言いようがない^^;)な展開も秀逸で、笑顔で読み終われる一冊。人生前向きに。「なんとかなるさ」ってね。2014/02/05
あかつや
4
ロイド・ミリガンの突然のご乱心により、ミリガン運送は解散。母船であるアルフェッカ号も失い途方に暮れるマージとメイ。ここからいつものドタバタ劇がはじまって、結局はなだれ込むように元のさやという展開なんだろうと思っていたら、まさかここで未知との遭遇をやってくれるとは。しかも大仰にではなく、さらっとすましてしまうところがこの作者らしい。大宇宙に飛び去った未知の知的生命の今後が気になるところだ。他にもドタバタの一部だがアルフェッカ号の、ピーキー過ぎてお前にゃ無理だよ的なチューニングについての話が面白かった。2018/10/06
かきたにたくま
2
安定して楽しめるドタバタ劇は今作も変わらず。悪人だったり人に迷惑かける人がいたりしても、悪になりきれなかったり、お人好しだったりするのでどこか抜けてて楽しい。2022/03/05
しゅう
2
再読。うーん。B2017/02/20
radish
2
今回は若干SF成分は少なめでサスペンス風味かと思いきや最後はやっぱりSFでした。そしてやっぱりメイちゃん大活躍。2011/10/02