出版社内容情報
いわゆる先進社会と呼ばれる地域で,エスニック・マイノリティと称される人びとの社会的位置とはどのようなものか.労働,エスニック・ビジネス,社会運動,レイシズム,多文化施策などに焦点を当てながら,先進社会の統合政策,政治過程と,マイノリティの人びとの戦略行動との相互関係を考察する.
内容説明
「先進社会」と慣用的によばれている、日本を含む高度資本主義社会の中に生きる定住移民を視野に入れ、“マイノリティと社会構造”の関連を問う。
目次
序 マイノリティをめぐる包摂と排除の現在
1 移民の社会的統合における「平等」と「エクイティ」―フランスにおける統合モデルの変容?
2 アメリカの人種エスニック編成とアジア系移民―「エスニック・ビジネス」再考
3 多文化、反差別の教育とその争点―イギリスの事例を中心に
4 レイシズムとその社会的背景―ドイツにおける「外国人問題」と再帰的近代化
5 ジェンダーからみた移民マイノリティの現在―ニューカマー外国人女性のカテゴリー化と象徴的支配
6 新しい貧困層と社会運動―フランスにおける「住宅への権利運動」のなかの移民たち
7 国家・企業・労働組合と移民労働者―欧米諸国における移民労働のポリティクス
8 オーストラリアの多文化主義とマイノリティ
著者等紹介
宮島喬[ミヤジマタカシ]
立教大学社会学部教授
梶田孝道[カジタタカミチ]
一橋大学大学院社会学研究科教授
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