中公文庫<br> 海軍随筆 (改版)

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中公文庫
海軍随筆 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 220p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122060005
  • NDC分類 397.21
  • Cコード C1195

内容説明

海軍兵学校や予科練、航空隊や潜水学校などを訪れ、生徒や士官の人柄に触れ、好感と共感をこめて歴史を繙いた「海軍」秘話の数々。特殊潜航艇乗組員の散華を描いて日本中を熱狂させた『海軍』発表の翌年に、「小説『海軍』を書いた動機」などを明かし、本名の「岩田豊雄」で発表した随筆集。

目次

土浦・霞ヶ浦
海軍潜水学校
若い海兵団
海軍水雷学校
海軍機関学校

著者等紹介

獅子文六[シシブンロク]
本名・岩田豊雄。1893年横浜生まれ。慶應義塾大学文科予科中退。1922年から三年間演劇研究のためフランスに滞在。帰国後演劇活動を開始し、演劇評論を発表する一方、獅子文六の筆名で、小説『金色青春譜』『悦ちゃん』などを発表し、作家としての地位を確立する。37年、文学座の結成にあたり、幹事として劇作、演出に終生尽力した。63年芸術院賞受賞、69年文化勲章受章。同年12月13日、七十六歳で死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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桜もち 太郎

5
昭和18年戦時中に師子文六が本名で書いた小説「海軍」についての随筆集。作者が海軍の各飛行隊への取材をして感じたこと、軍神の家族への取材をまとめている。読むと違和感が否めない。昭和18年、多くの文人たちは戦争翼賛に走りこの作品も戦争を美化した一冊で綺麗ごとが多かった。戦後には作者自身が戦犯容疑の不安から四国の田舎町に身を隠したのもうなずける。その内容が戦後にかかれた小説「てんやわんや」に詳しく書かれており、この随筆の取材を通し、悲惨な戦争の現状を目の当たりにしたのではないだろうか。→2015/04/25

takeakisky

0
小説海軍後に書かれた雑文。戦争中に書かれたもの。世相から受ける大きな影響とその中で文学者獅子文六が独自の視点をどう持っていたのか。敗戦後の自己正当化というバイアスのない正味の文章がまとめて読めることは意外とないので興味深く読む。 戦局が日本にとって有利に推移していた頃ということもあるだろうが、いたづらにあからさまな戦争賛美にはしることもないのは、小説と同じ姿勢。 過去一時点の著作だけを以て人を断罪するのもどうかと思うし。これを読んで帝国海軍を嫌いになる人はいないだろうし。等々読後いろいろな考えが去来する。2022/01/08

unterwelt

0
著者の『海軍』を読んでいないので、この小説はこのような取材から生まれたのかというような感はないのですが、兵学校の描写を読んでいると、兵学校から今の学校への道はつながっているんじゃないかと思えてきました。「いわれたことを、必ずやるーこれは軍人にとって、非常に大切なことなんです」(P.26)なんて言葉は特にそう思わせるものがあります。こういう読みが良い読みなのかは分かりませんが。2018/08/21

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