中公文庫
どくとるマンボウ医局記 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 354p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122056589
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C1195

内容説明

精神科医として勤めた医局の中で出逢った、奇人変人の同僚たち、そして決して憎めない心優しい患者たち。医局での経験と精神医学への取り組みを通じて、人間の本質について考察する、作家・マンボウ氏の人間観察の目が光るエッセイ集。

目次

大遅刻と教授からしておかしいこと
医局員のほとんどが変っていること
フレッシュマンの生活とイカモノ食いのこと
朝寝坊の万年おじさんのこと
宇宙精神医学研究室のこと
精神科医一刀斎のこと
医局長の子分役のこと
留学を思いたつこと
山梨県の病院へ売りとばされたこと
助人ついに来たる
愉しい日々と悲惨な夜
東京へ帰ったことと航海のこと

著者等紹介

北杜夫[キタモリオ]
1927(昭和2)年、東京生まれ。父は歌人・斎藤茂吉。1952(昭和27)年、東北大学医学部卒業。神経科専攻。医博。1960(昭和35)年、『どくとるマンボウ航海記』が大ベストセラーとなりシリーズ化。同年『夜と霧の隅で』で第43回芥川賞受賞。2011(平成23)年、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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クプクプ

30
慶応病院神経科に入局した北杜夫。当時の治療は電気ショックとロボトミーの手術という恐ろしい時代。そこにクロールプロマジンという新しい飲み薬が登場し革命を起こす。同人誌「文芸首都」で、なだいなだ、佐藤愛子と交流を深める。北杜夫が山梨県立精神病院で出会った重病患者とのエピソードはこの本によって永久に残るであろう。なだいなだの解説が素晴らしい。主観と客観、具体的と抽象的なこと。文学やユーモアが鋭くほとばしる、ハイセンスな芸術的エッセー。2018/03/07

fseigojp

17
精神科医局での修行記 父斉藤茂吉も精神科医だった ご本人は双極性障害だったようだ2015/08/24

toshi

15
読む本が無くなって本棚から適当に選んできた本。 95年に買って読んだ本だから25年ぶりの再読になるわけだけど、内容は全く覚えたいなかった。 当時は北杜夫の新刊が出ると必ず買って読んでいた。 他のまんぼうシリーズとは違って、ユーモアの要素はほとんどなく、逆に精神医学の専門的な話なんかが出てきて、ちょっと敷居が高い感じのする一冊。2020/04/19

糜竺(びじく)

15
この本は作家マンボウ氏が精神科医として医局に勤めていた時の頃のエピソードを集めたエッセイ集です。時には笑わせてもらい、また普段知らない精神病棟内での奮闘ぶりなど、学ばされる話がてんこ盛りでした。本人は自分自身を異常者のように書いているけど(笑)、読んでいるとその内容の節々から、とても素晴らしい医者だったんだろうなと伝わってくる作品でした。2013/04/20

武夫原

7
何回目か分からないくらい再読した本です。変わり者の精神科医が医局には揃っていたようですね。クロールプロマジンという薬が出る前の精神科医の勤務ぶりが分かります。北さんの本では、昔書いた文章や引用がたくさん出てくるので、手抜きか?と思われる事もしばしば。松本高校時代の賑やかさとはうってかわった静かな雰囲気の本です。2018/01/21

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