中公文庫
奇貨居くべし―火雲篇

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  • サイズ 文庫判/ページ数 350p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122039742
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1193

内容説明

秦の始皇帝の父ともいわれる呂不韋。一商人から宰相にまでのぼりつめたその波瀾の生涯を描く。生家を出て、韓、魏、趙、秦、楚と旅を続ける呂不韋。「和氏の璧」の事件を経て、藺相如、孫子、孟嘗君ら乱世の英俊と出会い、精神的に大きく成長する。第二巻火雲篇では、呂不韋の青年時代を描く。

著者等紹介

宮城谷昌光[ミヤギタニマサミツ]
昭和20年(1945年)、愛知県蒲郡市に生まれる。早稲田大学文学部卒。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。その後帰郷、執筆活動に取り組む。『王家の風日』を完成後、平成3年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を、同5年『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、同12年には第三回司馬遼太郎賞受賞、同13年『子産』で吉川英治文学賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

200
呂不韋の成長の巻である。荀子 孟嘗君.. 人との出会いが 成長には不可欠だが、 中国は人材の宝庫であり、ネタには 事欠かないのが面白い。登場する女性たちも 小環 僖福 鮮芳 南芷と魅力的で 今後の展開が 楽しみである、そんな巻だった。2017/01/21

KAZOO

73
まだまだ秦もそんなに強くなく、戦国の時代に翻弄される青年時代の呂不韋、さまざまな人物に出会って徐々に世に出て行く様子が描かれています。荀子などとの出会い、また青春時代ですので女性との出会いなどをうまく小説化している気がしました。2015/06/01

future4227

56
シリーズ第2巻。秦に囚われ一度は奴婢の身分にまで身を落とす呂不韋であるが、不思議と彼の周りに続々と偉人、傑人が集まってくる。そして美女も。前巻で既に藺相如と黄歇(後の春申君)と知り合っただけでも凄い一事なのに、まだまだ奇跡は続く。奴婢仲間の老人に色々学んでいたら、実は老人の正体は荀子さんだったり、人相見の超有名人、唐挙と出会い、そのつてで孟嘗君の客としても招かれることに。とにかく人脈が凄すぎ。それと共に気になるのは、呂不韋がどの美女を選ぶかである。唐挙は人相で既に行く末を見抜いてしまったようだが…。2021/05/09

sakap1173

33
呂不韋の青年期。「和氏の壁」事件を経て、孟嘗君をはじめ乱世の英俊と巡り合う。 成人した呂不韋にどんな時代が待っているのか。 3巻もじっくり読みます。2021/03/07

Haru

27
「呂不韋は窮地におちいってもかならず救いの手がさしのべられる。その手をつかんでかろやかに窮地を脱するのが、呂不韋の生きかたであろう。」という唐挙の言葉が不韋をよく現している。奴隷となっても荀子の教えを受け、二千里の旅に出れば高名な人相観の唐挙に拾われ、さらに孟嘗君の客となる。心に響くのは、小環や高睟を例にあげ、人としての「浅さ」を「学問がないから」とするところ。学問を自分の血肉としたものは、人としての深みがあり、そこに面白味がある。人が人に惹かれる心理が言葉を尽くして語られているところがとても興味深い。2019/05/01

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