感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
3
「石田三成的な人間というものは、いつの時代にも、権力をもった人間のそばに、一人や二人はかならずいるものだ」「主人に対して、直言を憚らないというだけで、彼を真に誠実な人間であると信じたのは、秀吉の大きな誤りであった」「こういう種類の、人間の直言というものは、いかにもよく飾られている。よほど冷静に観察してみないと、その底に秘められた、利己的な作為を発見することはできない…彼らはこうして、目上のためを思うという形をとって、巧妙に同僚を排斥し、先輩を陥入れ、地道に一歩一歩と、支配者への階段を登って行くのである」2017/08/04