感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まいご
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ルネサンス期の四人の教皇、理想主義者と現実主義者が交互に描かれる。価値観が現代日本と離れすぎていて理屈はわかるが理解はできん点多し。教会の堕落を正そうとする側がいかれていて俗人な側が常識的に見えるのが複雑なところ(これ作者の弁だろ、という台詞も多いが)。特に悪名高いアレサンドロ6世の考え方がしっくりくる。ルター宗教改革の分析とローマのお祭り風景との対比で、なんとなくあった宗教改革のプラスイメージが揺らぐ。謝肉祭の宗教ごちゃまぜを見るとイタリア人と日本人の宗教観は似ている所があるのかも?2017/09/23