中公文庫<br> やぶにらみの時計

中公文庫
やぶにらみの時計

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  • サイズ 文庫判
  • 商品コード 9784122002319

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hanchyan@連戦連勝の前には必ず負けがある

34
ようやく読めた。好きな作家さんの最初期の出世作なのでもちろん面白かったぞ。なんというか、いかにも資本主義っぽい人物(笑)を、たとえば清張さんなんかがルサンチマンをもって著すところ、都築さんは同じ批判するにしても理由が「粋じゃない」っていうあたりがなんとも良いよなあ。朝起きたら周りが皆自分のことを自分の全く知らない別人として接する、とうい設定ながら開巻早々にSF的な可能性を排除して始まり、巻半ばの「6:09 p.m.」(各章の題がまたカッコイイ)の章、お待ちかねの(笑)本格ミステリ談義がやはりとても面白い。2016/04/27

geshi

29
目を覚ましたら自分が別人として扱われてしまう男の自分探しのスリラー小説。執筆当時の時代感が分からないからなかなか読み進めにくかった。主人公に「きみ」と二人称を与え、独特の比喩表現や詳しすぎる風景・小物描写によって雰囲気づくりをして、読者にスリルを追体験させるつくり。作中で類似したミステリやSFに言及し、日本でもできるのだと挑戦心が見える。騙しの出口が大風呂敷広げたように思わせ、ちょっとしたトリックから小粋にたたんでいく技。2021/01/16

popo

17
古本屋で300円で見つけた時は、おおー!! ってなりました。 それくらいAmazonなどで買うととんでもないプレミアム価格がついていたので、、 都筑道夫の初めての長編です。 主人公が目を覚ますと、顔や体は自分なのに何故か周りから違う名前で呼ばれます。 女房もにも、誰だいアンタ? と呼ばれるしまつ! 目が覚めたら知らない人になっていたっという話です。 この作品では、二人称で書かれており、主人公の事をキミと呼ぶようになっている。 まるでその世界に入った感じになると思います。2016/05/03

garashixxx

8
結論、面白かった。導入~地名列挙の部分は田舎者の私には親近感等はわかなかったし、さすがに時代が違うので当時当たり前の事が???となる点は多々あったが、主軸のお話にはどんどん引き込まれた。細かいおや?はこの際無視。最終的に面白かったのだから。他作品も読みたい。2016/08/04

空猫

7
ミステリー作品は初読み。[きみの部屋には、天井板がない…するとここはどこだろう。きみの部屋―多島アパートの八号室でないことだけは、はっきりしている…](p6)2014/12/09

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