感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kenitirokikuti
10
図書館にて。手にしたのは文庫版ではないが、まぁここでいいや▲古代エジプトの博物館展示に行ったので、世界史の古代文明をおさらいした。本書は昭和35年(1960)刊行。新制高校「世界史」開始から十年未満、実質的に東洋史&西洋史な頃であった。この第1巻は3/5が貝塚先生の東洋史(黄巾の乱まで)とご自身の思い出話である。インダス文明は貝塚が数頁で終え、メソポ…とエジプトは他の京大の方が書いている。「ファラオの呪い」とか懐かしいワ。発掘エピソードは1920年代が多く、帝国主義の時代だったことを再認識せり。2023/10/22
よしひろ
8
中国やペルシアの人類の営みが現代にも通ずることを考えるとすごいことであり、研究が必要だと思った。2016/03/26
よしひろ
6
古代中国について。今と同様に当時の権力者も今が最高だと思って、建築物や墓を作ったに違いない。2016/04/03
coolflat
5
北京原人ではなく、北京“猿”人と表記しているところに、この本の“時代”を感じた。当時はまだ、猿人、原人、旧人、新人の区別はなされてなかったのが驚きだった(周口店上洞人も少し紹介されているが、現生人類に近いという程度で、明確に区別はされていない)。あと、周の封建制について。周の封建制は、西洋の封建制とは違い、君主と家臣とは個人的忠誠関係でなく、本家と分家の関係で繋がれているということだ。同一の祖先から分かれた宗族を持っている本家に対して、分家はその宗族のまつりに参加し奉仕するという関係によって繋がれている。2015/06/11
蛇の婿
5
何度も最初に戻ったり、途中から読み返したりしながら楽しく読了しました。わたしは歴史そのものが好きと言うよりは、歴史にまつわるフレーバーのような物の方が好きな人なので、ある程度専門的な流れを保ちながら脇道もしっかり書いておられる貝塚茂樹さんのような中国史は非常にうれしいところです。…たいていの世界の歴史はまずシュメールの歴史に始まり、次いで中国史に行くのですが、この本は北京原人の発掘から流れるように中国史の始まりに見事につなげており、珍しい構成であることも特筆するべきかもしれません。2012/02/07