中公新書<br> 企業別組合 (増訂版)

中公新書
企業別組合 (増訂版)

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  • サイズ 新書判/ページ数 208p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121001757
  • NDC分類 366.629

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

スズキパル

1
高度成長による売り手市場真っ只中である1968年刊。企業別組合には組合収入の安定化やホワイトカラーを含めた労働者の急速な組織化、職場内での縄張り争いの抑制などの長所があるが、組合活動が企業内に封じ込められるため、企業間の競争による労働者の分断、従業員が企業利益の増進に頼り切る「身内主義」に陥る等の問題点も多い。賃金や雇用保障においても、職務への権利を賃金率に結ぶつけて緻密な交渉を行う欧米に比べ、企業別組合の交渉は身分保障と賃金ベースを中心とした抽象的な次元にとどまる。労働環境が変化した現代にも通じる内容。2017/12/03

根室

1
戦後、日本で労働組合が急速に数を増やせたのは組合の形態が企業別組合という形であったからで、それは伝統的な日本の職業文化と密接にかかわっている。しかし、企業別組合という形態は労働組合を産み育てたGHQも右左の運動家でさえもが批判していたように、色々と問題があった。労組の交渉力はストなどの争議に打って出られるかがカギを握るのだが、企業別組合は労使の馴れ合いが発生しやすく、身内に対する近親憎悪もあるためになかなかストができない。しかし欧米のような産業別組合を作ろうとは話が単純すぎている。中央集権化の弊害もある。2012/01/08

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