出版社内容情報
メドベージェフとプーチンからなるタンデム政権の外交政策を検討し、強国復活を目指す現代ロシア国家の本質を明らかにする。
内容説明
プーチン、メドベージェフが展開する外交政策への多角的な分析を通して、その功罪と課題を明らかにし、「ロシア」の政治的風土をも浮彫りにする画期的研究の成果。
目次
第1部 総論―プーチン型外交の本質(ワンマン外交の風土;タンデム政権の工夫;メドベージェフは中継ぎ投手;「強いロシア」の構築;外交の主要手段―武器とエネルギー)
第2部 各論―国際潮流のなかのロシア外交(優先権ナンバー1は米国;かなわない夢、ヨーロッパへの統合;「近い外国」―離反と再統合の試み;終わりつつある中国との「蜜月」;北方領土返還に応じぬロシア)
第3部 結論―評価と課題(ワンマン外交の功罪と国際舞台への復帰;現ロシアはスマート・パワーに非ず)
著者等紹介
木村汎[キムラヒロシ]
1936年生まれ。京都大学法学部卒業後、コロンビア大学に留学し、Ph.D.取得。現在、北海道大学および国際日本文化研究センター名誉教授、拓殖大学海外事情研究所客員教授。専攻はソ連/ロシア研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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金吾
15
風土は民族性に大きな影響を与えていると思っていますので最初にロシアの風土からの リーダー論があったのは良かったです。体制や態勢について分かりやすく書いていました。4章、5章は今でも言えている話だと思います。2021/05/07
samandabadra
0
塩原氏の『ネオKGB帝国』の 考察とは対照的にメドヴェージェフは パベットであると語る。 ただ、 どちらかというと塩原氏に説得されてしまうのは 情報の収集量が少ないような気もするからだが (あとがきをよむと インターネットをうまく使いこなせているのかにも 不安が残るし) 2009/10/29
ELAT
0
強権体制やプーチンの特徴(例えば、プーチンは首脳間の交友関係を築くのが得意であるとか、ロシアは西洋に属すべきだと考えているとか。ロシアでの発言からうかがえる特徴も多い)、諸国との関係、経済状況など、2000年以降の現代ロシアを中心とした詳しく多面的な分析がなされていた。2009年出版でありプーチンとメドベージェフのタンデム(双頭)政権関連の分析も多いが、現在でも充分に参考になると感じられた。2014/08/30
Colt_Rampant
0
現代のロシア外交を理解する上で非常に纏まった良書。2011/07/18




