感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つごもり
0
海外、特にヨーロッパと日本とを行き来する筆者による日本批評。欧州での暮らしを経験し、またキリスト教という価値観を持った筆者の批評は、我々が何気なく過ごしている日本社会の違和感・不条理・無駄といったものを鋭く捉えている。本書が刊行されたのは1983年であるため、現在の日本に当てはめるのは適当でないかもしれないが、それを除いても充分に面白い。その中でも、スイスにあったという老人ホームと家政実習を兼ねた下宿に関するいくつかの章は特に面白い。合理的であり、下宿に関わる人々それぞれによい影響を与えている。2012/10/31