新潮選書
恋愛哲学者モーツァルト

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784106036002
  • NDC分類 762.346
  • Cコード C0373

内容説明

1780年代のヨーロッパ―。絶対王政の没落と近代市民社会の到来という時代の亀裂のなかでこそ、モーツァルトのオペラは華ひらいた。バロック・オペラの予定調和的な世界を破壊し、男と女のエロスを歌った。《後宮》から《魔笛》に至る五つの傑作群を、ひとつの「恋愛チクルス」として読み解く、新たな音楽=文化論。オペラ嫌いも必読。

目次

第1章 モーツァルトとオペラ史における愛の発見
第2章 愛の勝利―“後宮からの逃走”と青春の輝かしき錯覚
第3章 「昔はあんなに愛し合っていたのに」―“フィガロの結婚”と喜劇の臨界点
第4章 悪人は恋人たちの救世主―“ドン・ジョヴァンニ”と壊れた世界
第5章 臍をかんで大人になる?―“コシ・ファン・トゥッテ”と男女の化学結合
第6章 清く正しく美しく―“魔笛”と市民社会のイデオロギー

著者等紹介

岡田暁生[オカダアケオ]
1960年、京都生まれ。大阪大学博士課程単位取得退学。現在、京都大学人文科学研究所准教授。リヒャルト・シュトラウスのオペラを論じた『“バラの騎士”の夢』(1997春秋社)でデビューし、『オペラの運命』(2001中公新書)でサントリー学芸賞を受賞。また、『西洋音楽史』(2005中公新書)では、1000年あまりにおよぶ西洋音楽の流れを明快かつ魅力的に物語り、各界から高い評価をうけた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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