張り込み姫―君たちに明日はない〈3〉

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  • サイズ B6判/ページ数 297p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104750030
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

リストラ請負会社に勤めるクビ切り面接官・真介の今回のターゲットは、英会話学校、旅行会社、自動車ディーラー、そして出版社。人気シリーズ第3弾。

内容説明

今回のターゲットは、英会話学校、旅行会社、自動車業界、そして出版社―。仕事の意味を、働く理由を、迷うあなたに問いかける、リストラ請負人・村上真介、次はあなたの会社へ。

著者等紹介

垣根涼介[カキネリョウスケ]
1966年長崎県諌早市生れ。筑波大学卒業。2000年『午前三時のルースター』でサントリーミステリー大賞と読売賞をダブル受賞。04年『ワイルド・ソウル』で、大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞の三冠達成。05年『君たちに明日はない』で山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

utinopoti27

145
リストラ請負人村上真介シリーズ第3弾です。『仕事』の捉え方は人それぞれ。生きる糧を得るツールと割り切れば間口は広いでしょうが、自己実現の手段と考えれば限りなく険しい。今回のターゲットは、後者の考えに近い4人ですが、中でも車を愛するカーマニアが頼る整備士の話「みんなの力」がいい味出してます。本作では、前作までに見られた緊張感のある展開は影を潜め、希望がほの見える話ばかりなので、ややあっさりめの仕上がりといえるでしょうか。ただ作者には、追い詰められた人間のドロドロした部分を徹底的に描いてほしい気もするなあ。2018/02/11

taiko

114
リストラ請負会社勤務の真介が出会った各業界のリストラ対象者の悲喜こもごも。シリーズの中で手にした2冊目。好きです、このシリーズ。今回は、OL時代にいた業界の話もあり、身近で興味深く読みました。それぞれが先を見据え、前向きに退職を決意していく話ばかりなので、読後感はかなり良好です。飛ばしてしまったシリーズの2作目も、改めて読もうと思っています。2016/01/04

文庫フリーク@灯れ松明の火

106
表題作《石ころのようにさりげなく道端に転がっている》もの。巻の締めとして良いです。共感。で、ここからは完全に私的な嗜好。楠みちはるさん『湾岸ミッドナイト』好きな方なら、どストライクな「みんなの力」マスダ(マツダ)のチーフメカニック宅間。職人の矜持気付かぬバッグ引っかき傷。『湾岸』悪魔のZ仕上げたボディの天才・高木社長の板金工時代にかぶります。山下のロードスターのタワーバーやフレーム溶接スポット増し。300PSに抑えた13B橋本のFD。姿勢は地獄のチューナー北見に非ずレイナ32R山本社長寄りで更に真面目→続2011/04/30

chimako

99
3冊目になると、なんと無く先が読めるというか……飽きてくるというか……バイクにも車にも興味ないしなぁ……とメカニックの話は半分流し読みしてたところに「みんなの力」で泣かされて「張り込み姫」でなるほどなぁと唸らされた。これはあれだね、リストラ題材のお仕事小説。君たちに明日はないと言いつつ、君たちに明日を探すんだな。―たぶん後悔の無い人生なんて、ありません。でも、その時々の信念や気持ちを信じて行動していけば、後悔があってもそれでも後を振り返ったとき、納得はできる―チャラい真介がちょっと良いこと言ったよ。2017/08/30

yanae

98
「君たちに明日はない」シリーズの3巻目。 人員削減の面接などを受託する「ヒューマンリアクト」で働く面接官真介が主人公。退職勧告の面接でターゲットとなった社員とのやりとりやそのターゲットのその後を描いている連作短編。 シリーズ3作目なのですが、真介と陽子(年上の彼女)との恋の行方も気になるし、「みんなの力」ではホロリ。マンネリというより安心して読めるかな。退職勧告を受けた人たちも、自分の人生を振り返って新しい世界に飛び出していく、プラスだから読んでいて気持ちいいんだなと思いました。2013/02/25

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