内容説明
見失っていた。本当に手に入れたいものを。出所したばかりのスリは家に戻れなかった。オケラになった占い師は途方にくれていた。なにかに導かれるように、二人はひとつ屋根の下で暮らし始めた。スリが手を伸ばそうとし、占い師の抜き取ったタロットのカードと交錯した、そのとき二人は身も心も引き裂く嵐に巻き込まれていた。ストーリーテラーの名品。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
32
今回の作品にはちょっとびっくり。今までになかったハラハラドキドキの場面が登場。今の世相の子供たちを描いているかな?と思われる部分あり。400ページあるので、結構読みでがありました。 2000/10/25
美月0217
26
スリのマッキーと占い師のマルチェラ…ひょんなことから知り合う。なんだろう?スリは悪いことなんだけどマッキーのこと、悪く思えない…(笑)なんだか、二人とも情のある感じ…少年少女がどうなったかが軽く書き過ぎててわからないとこもあるけど、まあ…それはそれでいいかな?(笑)2015/04/06
なつ
24
その指先の能力をスリじゃなくて違うことに使ったら、、と思った。少しずつ登場人物たちが繋がっていく。単純に「物語」として読むには面白かった。物語はスリが罪であるにも関わらず、淡々と進んでいく。罪を重ねた少年たちの未来は。そして二人の変わった友情の行方は。そしてあの二人はどうなるのか。2015/06/30
みさどん
19
スリの罪で出所したばかりの主人公辻くんを、初めは誰からも必要とされないようなハンディだらけの人物かと思わせてある。その後、かなり魅力ある人物だって様子をたたみかけてあるのだ。上背があり、人目をひくマスク、生活がきちんとできて、スリの腕前は天才的。でも、自分は掏られた側のストーリーをいつも想像してしまうので、気持ちが良くない世界だな。敵グループを凄い設定にし過ぎると思ったのは私だけ?2016/11/12
ga-ko
13
なかなか面白かった。すりには気をつけよう2016/08/19